会社と個人が同一人格であることを調停で認めさせるなど、養育費を確実に支払わせる方法はありますか
有責配偶者である夫から申立られ離婚調停中です。自営で個人資産を故意にゼロにしていて差押え不可能、4歳の娘の養育費を踏み倒す可能性があるため養育費を争点に難航してます。会社売上は1000万を超えているにもかかわらず給料は15万。低額に操作して養育費をおさえる準備をしています。夫の会社の売上が個人資産である事は調停で主張してきました。夫の代理人の主張は会社と個人は別人格。
それは百も承知ですが、別人格をひけらかし夫は会社経費で高級マンションでくらしています。
給料を正当な額に修正させ養育費を確保したいです。
自営という話と法人という話が混ざっていますが、お話しから察するに事業を法人化させているということを前提としてご回答します。
お気持ちはお察ししますが、法人と個人は、原則的には別人格と考えられているため、なかなかご希望のご主張を通すのは難しいでしょう。「法人格否認の法理」という考え方を使って戦えないこともないかも知れませんが、認められる可能性は一般的にはやはり低いと言わざるを得ません。
一方で、これは税金の観点からの話ですが、経費や福利厚生費といいながら、その実態は会社のお金を使ってご主人の生活費を賄っていると言えれば、法人かどうかは抜きにしてそれを婚姻費用や養育費の計算上、収入と判断してもらえる可能性はあります。
給与明細の偽装工作を指摘して会社の決算書など、財務諸表の提出を求めていくのはありだと思います。
そのためには、離婚調停ではなく、婚姻費用調停・審判の申立をして、早期に裁判官に出てきてもらうのが良いでしょう。
そこでの裁判官の判断はある程度離婚調停にも影響します。
また、それだけ会社に資産が集中しているならば、株式（または会社の持分）の価値はそれなりにあるはずなので、養育費で真正面から攻めるよりは、財産分与でぶん取る、という戦法が有効かも知れません。