囲碁将棋の棋譜の著作権

将棋や囲碁の棋譜の解説をネット上やブログで販売しようと考えています。総譜ではなく、部分部分の局面を、解説しようと思っています(例えば30手までの進行についてなど)。調べると棋譜には著作権はなく、解説も自分で考えた個人の見解なら(誰かの盗用ではなければ)大丈夫と書いてありましたが、そういう理解で正しいのでしょうか?

著作物(著作権が認められるもの)は、「思想又は感情を創作的に表現したもの」と定義されています(著作権法2条1項1号)。
棋譜は、対局の流れを示す機械的事実に過ぎず、そこに思想や感情は含まれていないと思われますし、誰が整理しても同じものが出来上がるはずなので、創作的とも言えません。
そのため、棋譜自体に著作権がないという情報は、おそらく正しいと思われます。
棋譜に関する自身の見解を示すことについても、公式の解説者のパクリをしなければ、恐らく著作権侵害とはなりません。

ただし、例えば将棋の棋譜の利用については、日本将棋連盟がガイドラインを制定して利用権を独占し、許諾性としているようです。

そのため、ご想定の販売をすると、そうした利権のある団体から、①許諾申請を行うよう要請されたり(利用条件として許諾料の支払を求められるかも知れません。)、②民法上の不法行為又は不正競争防止法違反を主張して、営業損害の賠償を請求されたりする可能性は否定できません。

販売をする場合は、その前提でご検討された方がよいと考えます。