犯収法 罰金刑を避ける方法はありますか

大学生です。SNSで、仮想通貨のアカウントを登録したら謝礼を渡すという内容の連絡が来て、その案件を行うことにしました。相手からLINEをもらってやりとりすることになりました。
アカウントを登録するだけだと思っていたら、実際は相手にパスワード等を教えてほしいと言われました。数年前に詐欺に遭い借金があるため工面したいと思っていたことや、相手が「自分が運用するのに使うだけで、悪用はしません」と言っていたのでそれを鵜呑みにしてしまい、教えてしまいました。

その後、謝礼は支払われず、連絡が取れなくなったため、アカウントを解約したいと思い仮想通貨の会社に問い合わせると、アカウントを凍結させていると言われました。そして、会社の人に警察に相談してほしいと言われました。
そこで、自ら警察に電話をして、第三者にパスワード等を教えて使用できるようにしたことを正直に話しました。

その後約2ヶ月に渡り6回ほど任意の取り調べを受け、罪名は犯収法違反となりました。書類送検されることになり、現在は検察からの連絡待ちです。犯罪として立件できるため、送検はされると言われました。
また、「実刑はないと思います。最悪罰金だと思います。情状酌量もあるかもしれませんが、必ずあるとは言えません」と言われました。

私は今年度の国家試験を受験するのですが、合格した場合免許の申請をする際に、罰金刑以上の刑を受けた場合はその罪名や日にちを記載しなければなりません。場合によっては、免許を与えられなかったり交付が遅くなり、交付されるまでは働くことができないなど、いろいろとありそうです。
刑が確定していない場合は言わなくていい、言うものがないと刑事さんからも言われたため、賞罰の欄も記載していませんし(幸いにも?記入欄はありませんでした)、面接でも話していません。

そのため、罰金刑を避けてできれば不起訴にしていただきたいのですが、そのためにできることがあれば教えていただきたいです。
また、検察から呼び出された際に、刑がいつ頃確定するのか、刑は何になりそうか、罰金の場合はその金額などを聞くことはできるのでしょうか?
反省していることを伝えたいのはもちろんですが、まじめに働いていくためにできれば罰金刑を避けたいことを伝えた場合、反省していないと思われるでしょうか。
教えていただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

あなたの処分は、行為の悪質性や、あなたが関与したことでどの程度の結果が生じたか、前科前歴の有無、反省状況等によって決まります。

犯罪収益移転防止法に違反したこと自体は争わないのであれば、あなたの処分を軽くするためにできることとすれば、あなたが今回の件で見聞きした情報を捜査機関に包み隠さず伝えること、反省状況をきちんと示すこと、今後の監督者を確保すること(家族など)等が、一般的には考えられるところです。

ただ、あなたの場合に具体的に今から何をすべきかという点については、詳細なお話をお聞きしていないい以上、踏み込んだアドバイスは困難です。

したがって、すくなくとも直接弁護士に相談して、現状を包み隠さず伝えた上で見通しや取り得る手段についてアドバイスをまずは求めるべきだと思います。

また、弁護人に依頼していないのであれば、弁護人を付ければ必ず罰金刑を回避できるというわけではありませんが、少しでも有利な形の結論に持っていきたいのであれば、弁護士に弁護を依頼して、不起訴を目指すべきだと思います。

検察官にそのようなことを伺うのは良いと思いますが、検察官から具体的にどのような回答があるのか・ないのかについては何とも申し上げられません。

尾畠先生

ご連絡いただきありがとうございます。
弁護士に依頼する場合は、検察に呼ばれた時点でした方がいいのでしょうか?たとえば罰金〇〇円など、刑を言い渡されてからでは遅いですよね?
また、全てをお伝えできていないので難しい質問だと思いますが、相談するくらいでいいのか、弁護人をつけた方がいいのか、どうお考えですか?
前科前歴はありません。反省状況は刑事さんがどう判断されたかわかりませんが、自分から電話をしていることや、取り調べにも応じていることなどを仮想通貨の会社にも説明していただいたようで、被害届は出ずに済みました。
そのため、最初は詐欺罪もついていたのですが、犯収法のみになりました。

この場で事情をお書きいただいても、やはりどうしても抽象的な情報になってしまいますので的確な判断は出来かねます。罰金を受けた後に弁護士に相談しても、「今更取り返しがつきません」「お役には立てません」と言われるだけだと思います。

検察から呼び出しがあった時点で弁護士を探し始めたとしても、遅いと思います。
できる限り早く弁護士に依頼して、今からできることをしっかりと検討して、対処していくのがベターだと思います。
準備の時間はあればあるほど良いです。

弁護士を依頼したからといって必ず処罰を回避できるわけではありません。
また、弁護士に依頼しなかったからといって100%処罰を受けるというわけでもありません。
結果が出た後に、「弁護士に依頼したから(弁護士に依頼しなかったから)こうなったのか」などと判断することも困難です。
ただ、処罰の結果が出れば、取り返しはつきません。

あなたの置かれた状況に私が置かれた場合は、速やかに弁護士に依頼すると思います。