共有財産になる古家の相続【分】放棄について教えて下さい。
築60年の古家についてお聞き致します。30年前に他界した祖父名義の借地物件の共有者に該当されてます。
名義人の孫で、4次相続人です。
現在、居住者がいますが、中々登記をしない為数次相続になり、相続人から離れたく思います。
相続【分】放棄についてですが、3ヶ月以内に行う相続放棄と全く違うもので、相続【分】放棄というものがあると聞きました。
そこでお聞きしたいのですが、宜しくお願い致します。
居住者以外の相続人は、相続【分】放棄をするつもりです。
①相続【分】放棄とは、現在の居住者も、住み続けながらでも、相続人なら出来てしまうものなのでしょうか?
② ①が可能なら、借地物件の居住者が他界し、他相続人も相続【分】放棄し、空き家になった際、地主が解体する事になるんでしょうか?
③長年、居住者が永住し、相続【分】放棄が出来る場合は、相続人でも無いのに、タダで永住する事が法律で成立されてしまうのでしょうか?
相続人でなくなっただけで、地主に地代だけ払えば住み続けられるようになるんでしょうか?
居住者以外の相続人は、なんとしても、相続人(※共有者)から、離れる事は出来ないでしょうか?
ご回答宜しくお願い致します。
相続分放棄というのは遺産分割協議において、相続分を放棄するものです。
① 相続分の放棄は前提として放棄する人以外で相続をする人がいるときに行うものです。具体的には放棄ののち、放棄しなかった相続人で遺産を分ける相談をします。ですので、この場合でも相続分の放棄は可能です。
② 相続分の放棄は前提として放棄する人以外で相続をする人がいるときに行うものです。ここで想定されている事案では全員が相続分の放棄を行うという話ですので、放棄が成立しません。ですので、「相続放棄」が可能であった方以外は相続から逃れることができず相続人に財産が共有され未分割の状態になりますので、地主の一存で解体できません。
③ 想定される事態がわかりませんが、遺産分割協議で当該建物を相続した方と、そこに居住していて相続分の放棄をしたために建物の所有権がいない方がいる場合、建物の貸借関係が成立するか退去になるかのいずれかだと思います。
なお、相続分の放棄は調停でされた場合でも裁判官の決定が必要になります。居住者の相続分の放棄は裁判官が決定しない事態もありうると思います。
ご回答頂きどうも有り難うございます。
相続分放棄について、先生にとても分かりやすくご説明頂き理解する事が出来ました。