遺産相続の限定承認について
遺産相続の限定承認について教えてください。
まずは状況説明です
①先日、離婚後40年以上会っていない、実父が孤独死したと警察から連絡あり。
離婚の際には、借金から逃れるために離婚届を残し失踪、様々な人や機関に借金などをし、自宅売却をはじめ母や親戚で可能な限り返済した。
②相続人は実子4人で現在一人暮らしの高齢の母を4人で支援している
③亡くなった自宅に、預金通帳、残高のみあり(予想以上の金額の多さに驚いている）
④おそらく、相続財産は現金預金のみ
これらの状況を踏まえ、予想以上の現金預金遺産について、問題がなければ、4人で相続し母の支援に充てられればと考えている。しかしながら、あとから金額の大小にかかわらず負債が判明する可能性があることも予想され、限定承認が良いのではないかと4人の意見が一致している。
そこで質問させてください。
①限定承認をする、した場合において、負債を確認する方法
②私たちはこの相続手続きをもって、父との親子関係に終止符を打ちたいと考えているが、負債の表出を懸念する最終的な期間はいつまでなのか。
③ ②の期間を考慮すると、相続財産を使うことはしない方が良いのか
④ ②の期間中に自分が万が一死亡した場合、自分自身の相続に問題が発生する可能性がないのか
⑤限定承認をするならば弁護士に依頼することを懸念している。その際の依頼内容と自分たちでやるべきこと、費用についての目安を知りたい
以上、長文となり恐縮ですがよろしくお願い致します。
お困りのことと存じます。
以下、回答になります。
①限定承認の申述を行い、その後、官報に公告することにより、債権者（負債先）自ら申し出を待つ方法と、銀行の通帳履歴から債権者の調査を行う方法などが考えられます。
②負債発生時から、企業相手の負債は5年、私人相手の負債は10年となるかと存じます。
2020年4月以降の負債はこの限りではありません。
③基本的には直ちに使うのではなく、手元に置いておいたほうが万が一後に支払う必要が生じた時に困らずに済むと存じます。
④相続人と同じ範囲で、相続人の方の相続人（相談者様の相続人）も、責任を負うことになるかと存じます。
それ以外は通常の相続と変わらないかと存じます。
⑤相続人全員から依頼を受けること、相続人の中から相続財産管理人を1名選出すること、相続人それぞれの戸籍を取得しておくこと、
できる限り早期に弁護士に相談されることが大切かと存じます。
費用は弁護士事務所によって様々ですので、直接お問い合わせされるのが良いかと存じます。
早速アドバイスいただきありがとうございます。早めに弁護士依頼することが重要だとのことで兄弟でまた相談したいと思います。
相談過程で何か不明点が出てきたらまたこちらへ相談させていただきます。
よろしくお願いいたします。
相続人の皆様の戸籍は、単純承認した場合の銀行手続きを行う上でも必要になる可能性が高いですので、弁護士依頼前に集めておいたほうがよいかと存じます。
失礼いたします。
③ ②の期間を考慮すると、相続財産を使うことはしない方が良いのか
・・・相続財産に手を付けると 単純承認と判断される可能性がありますので 手続きが終わる迄 そのままにしておくべきです。
先日、離婚後40年以上会っていない、実父が孤独死したと警察から連絡あり。
・・・このようなケースでは どのような手続きを選択すべきか 検討する必要があります。
例えば 母 兄弟のうち リスクを考え 母は相続放棄として 子供らで限定承認をするなど 色々選択の余地があります。
そのようなことを考えると まずは 家庭裁判所に熟慮期間の延長申し立てをおこない 資料収集・債務調査などもおこなって 最終的に手続き選択をされるのがよいでしょう。
相続案件に精通している弁護士であれば 流れ・調査方法も含め問題点をアドバイスしてもらえるはずです。
アドバイスいただきありがとうございました。
色々な選択肢があり、それらを検討するために、相続に精通した弁護士に依頼するのが重要とのこと、大変参考になりました。
ただ、どのような方法で精通した弁護士にたどりつけるのかもわからない状態です。その点に関するアドバイスもいただけると非常にありがたいです。
どうもありがとうございました。