土地の所有者と建物の所有者が違う建物(テナント契約)を貸すことが出来るのか

現在状況
 現在、貸主所有のビルを借りたいと借主から弊社へ連絡。
 賃貸借契約作成の為、貸主と打ち合わせを行う。
 謄本確認中に土地の所有者と建物の所有者が違いました。

質問内容
 ・このような場合借りたいと言っている人へ貸すことが出来るのか。
 ・建物の解体等の恐れ
 ・仲介業者の責任問題
 ・解決策
 ・テナント契約をする場合の注意点
等をお伺いしたい。

現在の事実関係(ビルに住んでいる貸主の一人に聞いた内容)
・土地の賃貸借契約等は無い。借地等の契約も無し。
・元々貸主含む3人の兄弟名義で土地・建物(ビル)を会社で登記していた。
・そのうちの一人(現在死亡/現在は妻と妻の娘)が自分の名義に勝手に変えたらしい。
・建物の登記は当初と同じ会社名で登記されている。
・昨年、現土地の所有者に建物を取り壊し更地にしてほしいという内容で訴えられた。(現在は取り下げられている)

・このような場合借りたいと言っている人へ貸すことが出来るのか。
>>借地権のない建物であっても、賃貸に出すことは可能です。リスクは後述します。
 ・建物の解体等の恐れ
>>土地所有者から建物を撤去して土地を明け渡せという請求が可能と思われます。
 ・仲介業者の責任問題
>>借地権のないことを説明しているのであれば、問題とはならない場合の方が多いでしょう。
 ・解決策
>>賃貸借契約の特約に、立ち退きとなった場合の違約金、移転費用の負担を盛り込んでおくことでしょうか。
 ・テナント契約をする場合の注意点
>>立ち退きとなるリスクはケアしきれません。そういうリスクのあることを承知でしていただく必要があります。通常は、賃料の金額にも反映されるでしょう。

昨年、現土地の所有者に建物を取り壊し更地にしてほしいという内容で訴えられた。
>>これらの事情からすると、相当リスクが高いように思います。契約はおすすめしませんが、するとしても個別に弁護士にご相談いただき、アドバイスを受けた上で進めないと思わぬ損害を被るおそれがあると思われます。

ありがとうございます。リスクが大きく感じるため契約を薦めない方針で行こうと思います。