芸能事務所掛け持ちをバラされる

芸能事務所の運営に携わるアルバイトをしながら
他の事務所にタレントとして所属している者です。
以前、所属事務所からアルバイト先に
事務所所属を密告された件についてご相談しました。

代表とお話したところ、
『事務所としての義務を果たしただけ。(業界同士の掛け持ちは1-2ヶ月程なら問題ないが、6ヶ月以上継続する場合は申告しなければならないルールがある)』との事でした。
その際当方に確認がなかった事については『業界同士の問題なので、タレントに確認する義務はない』との事です。

このようなルールなり法律は存在するのでしょうか?

もうひとつ
入所時に、既に勤務しているアルバイト先の芸能事務所(A社)を辞める予定だとお話しました。
しかし、所属事務所への不信感から退社の意志を示し、その際A社を継続するつもりだと話したところ、『A社を辞めると言って契約したのだから、虚偽の契約になり、そちらが罪に問われる。本社の退所は認めない』という様に言われております。
ちなみに本事務所とA社、両方辞めるなら問題ない、とのことです。
入所時、契約書は交わしましたがこれらについての記載はありません。

証拠用にと録音しておりましたが、聴き返すほど訳がわかりません。知恵をお貸しください。

ご回答ありがとうございます。
大変参考になりました。
お陰様で解決に向かっております。

まず、掛け持ちの件に関する申告については、少なくとも相手方が主張しているようなルールは、法律上はありません。
もっとも、副業又は兼業に当たる場合には、相手方の就業規則等において、労働者に対して報告義務等が規定されている場合は考えられます。

次に、退所の件については、契約内容にもよりますが、雇用契約になっており、かつ、雇用期間等についても定めがないのであれば、原則として退所は自由に申し出ることができます。一方、業務委託契約等の雇用契約以外の場合、契約関係の解消については、その契約内容によるところが大きいです。
なお、仮に現時点でご相談者様がやめることにより、既に設定した仕事に穴が空いてしまう場合には、損害賠償等を求められる可能性はありますので、ご注意ください。

もっとも、同業他者への移籍等を禁じる規定が契約中にあったり、入所時にそうした合意をしていない限り、原則として契約関係解消後にどこに所属するかについては、相手方が干渉できる事項ではなく、刑事罰等に触れる可能性は低いかと思慮いたします。

いずれにしても、相手方との契約内容によるところが大きいため、契約書をご持参の上、一度弁護士に相談し、対応を決められた方が安全かと思慮いたします。