督促手続の猶予への疑問

お世話になります。

「支払督促」という制度を知り、督促手続の猶予と期間に疑問を持ち質問させて頂きます。

この制度では、偽りの名目でも片方が支払いを要求し、他方がわざわざそれに
弁明しなかった場合、要求が認められるという酷い制度と知りました。

ニュースで架空請求等の犯罪にも悪用されていると聞きました。
弁解までの期間もあまり無いことを知りました。

弁解にも何度かチャンスがあり、
最初の2週間の「督促異議の申立て」
「仮執行の宣言を付した支払督促」の2週間の「督促異議の申立て」

最短でもひと月ほどでしょうか。

・急な事故や急病での入院
・家族や親族の危急、危篤、逝去等の事態
・災害等の絶対に対応できないであろう事態
・その他多忙等の日常生活の雑事が多忙等

上記の様な理由で、
弁明できなかった場合、犯罪者の要求が
正しい事になるということでしょうか。

そのようなことを日本の裁判所は認めているのでしょうか。
御回答お願いします。

民事訴訟法130条~132条の天災や当事者の故障などの中止の条文の適用があると考えられているので、例えば東日本大震災クラスの災害が発生したような場合には、裁判所は民事訴訟法130条を適用して異議の期間を中止し、異議申立期間の進行をストップする決定をすることはあるでしょうね。
131条の当事者の故障による中止はかなり厳しく、単に病気くらいではダメで、伝染病により隔離されていて裁判所はおろか代理人弁護士とすら連絡が取れない場合が想定されています。ただ、新型コロナがひどくなって隔離されて誰とも面会出来ないという事態になれば、裁判所はそれを理由に手続きを中止して異議申立期間をストップすることもありえるでしょう。
あとは督促異議は基本的には口頭でも出来るとされていますし、多くの場合、裁判所から来た督促異議の書類を書いて裁判所に送るだけですから、紙一枚書いて送るくらいの時間はなんとか捻出しないとまずいのでしょうね。

あとは①強制執行される段階で請求異議訴訟+執行停止の申立を提起して強制執行を止める方法、②濫訴の場合と同じく、無根拠な支払督促申立自体が権利濫用であり不法行為だとして、事後的に損害賠償を求める方法などがあります。
日本法はこれだけ方法を用意しているので、どれかで対抗するしかないでしょうね。

佐藤 充崇 先生

御回答ありがとうございます。
それほど悪い法律ではない事が分かりホッとしました。

>督促異議は基本的には口頭でも出来るとされています
>多くの場合、裁判所から来た督促異議の書類を書いて裁判所に送るだけですから、紙一枚書いて送るくらいの時間はなんとか捻出
かなり簡素な手続きとのこと分かりました。

>濫訴の場合と同じく、無根拠な支払督促申立自体が権利濫用であり
>不法行為だとして、事後的に損害賠償を求める方法
こうした法律を期待していました。ありがとうございます。

>単に病気くらいではダメ
単なる病気やけがはダメなんですね。
あとは、こうした通知は内容証明か何かで来ると考えていますが、
不在だったり、受け取り拒否等で通知そのものを
受け取らないとかですかね。

>あとは、こうした通知は内容証明か何かで来ると考えていますが、
>不在だったり、受け取り拒否等で通知そのものを
>受け取らないとかですかね。

これはマズいです。受け取れるなら受け取っておかないといけません。
そうでないと、発送した瞬間に相手に届いたものとみなされる、いわゆる付郵便送達という手続がなされてしまい。勝手に手続きが進んでいきます。受け取ったうえで、異議なりなんなりしないといけないですね。

回答ありがとうございます。
>発送した瞬間に相手に届いたものとみなされる、
>いわゆる付郵便送達という手続がなされてしまい
>勝手に手続きが進んでいきます。

付郵便送達というものは始めて知りました。
条件はあるようですが、
居留守受け取り拒否はともかく、不在でもだめなようですね。
裁判所が発送した時点で完了と言うことは
確かにこちらの知らない時に勝手に手続きが進んでしまいそうです。

コロナ禍やその他病気や怪我で長期の入院でもすれば、
一方的に手続きが進み、被害に合う人も居るのではないでしょうか。

結論として、通知はとにかく受け取り、
無い様を見てから判断と言うことでしょうか。

>結論として、通知はとにかく受け取り、
>無い様を見てから判断と言うことでしょうか。

その通りと思います。不在でも不在票か何かは届いているはずなので、それ見て対応しないといけないでしょうね。
民事訴訟も支払督促も、仮病なりなんなりでゴネたり逃げようとしたりする人多いです。申し立てられた方の反論の機会を保障しつつ、ごね得逃げ得を許さないようにしなくてはならないので、これくらいが現行法上の限界かと思います。あとは個別の事案ごとに別途打つ手があったりしますので。

佐藤 充崇 先生

所用で返信が遅くなり失礼致しました。

双方の立場で、別の形で問題が出る可能性があることから、
バランスをとっていきついたのが、現在の法律ということなのですね。
そこまでは考えられていませんでした。

質問回答からその背景まで説明頂き、
ありがとうございました。