当て逃げをしてしまったかもしれません
昨日車でドラッグストアの駐車場から出るときに、
少し横の車と近いかなという印象を受けましたが、音や衝撃等特になく、そのまま帰りました。
しかし少し気になっていたので車をチェックしたら
傷が入っていました。
親に連絡をし、傷を見せたところ以前も同じところを擦っているからいつの傷か断定できないと言われたので、不安で警察署に行き、免許証・車検証・自賠責の提出と傷の確認・状況説明を行いましたが、
その際に一回帰ってしまったらそれは当て逃げだ。と言われました。
本当に当ててしまったかは分かりませんが、特にその日時での被害届はまだ出ていないということで
後日連絡をするかもしれないと言われて帰宅しました。
後日被害届が出された場合に私は当て逃げになってしまうんでしょうか。
あてにげになる可能性はありますが、そういった状況であれば、故意がないといえるのではないかと思います。
また、駐車場が道路交通法上の「道路」に該当しなければ処罰されません。
刑事処分がなされるかどうかは、その駐車場が道路交通法の「道路(一般交通の用に供するその他の場所)」にあたるかが重要です。
駐車場が「道路」にあたるかは難しい問題で、私が経験した事例でも、コインパーキングで警察官は「道路」と判断して道路交通法違反で立件したものの、検察官は「道路」にあたらないとして不起訴処分にしたものがあります(検察官に意見書を出しました)。コンビニやスーパーの駐車場では「道路」とした裁判例もあります。
「一般交通の用に供するその他の場所」とは、道路法に規定する道路及び道路運送法に規定する自動車道以外で不特定の人や車が自由に通行することができる場所をいうとされています。
この判断にあたっては、「道路の体裁の有無」、「客観性・継続性・反復性の有無」、「公開性の有無」及び「道路性の有無」を検討するのが一般的です(道路交通執務研究会編著『執務資料道路交通法解説(18訂版)』(東京法令出版、2020年11月)7頁)。つまり、総合判断が必要になります。
回答ありがとうございます。
当て逃げとは、その場から立ち去ってしまったことを言うのですか?
被害届が出る前に警察に報告をした場合でも当て逃げになってしまうんでしょうか
損壊の認識がありながら立ち去った場合に成立します。
ただ、私が回答で書いたとおり、故意がないといえるのではないかと思います。
交通事故・事件捜査実務研究会編『交通事故・事件捜査実務必携~過失認定と実況見分,交通捜査の王道~』(立花書房,2017年7月)620頁
【車両と車両の衝突の場合には,被疑者において被害者の受傷につき認識が希薄であり,救護義務違反を立件することは無理だとしても,車両の損傷がないことを確認したような場合は別として,程度の大小はともかく,車両が損壊していることの認識はあると思われるので,人身事故の不申告ではなく,物損事故の不申告として送致すべきである。】
ありがとうございます、
当てた(本当に当たっていたからは分からないですが)瞬間は音や振動がなく当てたという認識はなかったです。帰ってから傷を見て当ててしまったのではないかと心配になりました。
これも気付いて逃げたということなんでしょうか。
言い訳みたいになってしまいますかね
その場合は私は報告義務違反にあたらないのではないかと思います。
救護・報告義務違反は故意犯なので、車両等の運転者に「車両等の交通による人の死傷」(道路交通法72条1項、同67条2項)についての認識が必要です。もっともその認識は、確定的認識ではなく、未必的な認識(かもしれないという認識)で足りるとされています(最三小判昭和45年7月28日刑集24巻7号569頁、最三小決昭和47年3月28日刑集26巻2号218頁)。しかし、事故当時は未必的な認識もなかったのではないかと思います。
そして、道路交通法72条1項は、報告義務の前提として「直ちに車両等の運転を停止」すべき停止義務を規定しており、「直ちに」とは「すぐに」という意味で「遅滞なく」と「速やか」より急迫の程度が高い場合であると解されます。そのため、同義務を履行する前提としての、事故により物を損壊させたことの認識も、事故発生から極めて近接した時期に有していなければならないと考えられます(人身事故の場合につき、横澤伸彦「実例捜査セミナー 死亡ひき逃げ事故事案において、争点を見据えた捜査が功を奏した事例」捜査研究2020年1月号48頁)。そう考えると、後日気がついた場合には適用されないと思われます。
とはいえ、こういう話は警察官レベルではなかなかわかってもらえません。必要であれば弁護人をつけて意見書を出すなど考えられるでしょう。
なんどもありがとうございます、
当たった当たってないに関わらず確認しなかったことは事実なので反省いたします。
警察から連絡がいたらありのままお話しして、謝罪をしたいとおもいます。