支払い者逝去後の養育費の支払い義務
先日主人が亡くなりました。主人とはお互い再婚同士です。私の連れ子を２人養子縁組しています。先妻との間に大学一年生の娘さんがおり先妻が引き取っています。離婚協議で養育費を毎月７万円払うという取り決めを家庭裁判所を通して決めたそうです。これから私がこの養育費を払う義務を引き継ぐのでしょうか？
もし、そうだとしたら減額ということはできるのでしょうか？
養育費の支払義務は相続されないと考えられているので、りんご様が引き継ぐことはないと考えます。
ただし、未払のものがあればそれについては相続が発生すると考えられているので、ご注意ください。
これから私がこの養育費を払う義務を引き継ぐのでしょうか？
→養育費は、親子としての身分関係を原因として生じるものですので、将来の養育費の支払い義務は相続（引継ぎ）されません。
もっとも未払いがあるのでしたら、その未払い分は相続されます。
次のように区別をして、ご理解いただければと存じます。
・ご主人が逝去前に支払義務を負っていたが未払いのままである養育費
……法定相続分に応じて相続される。
・ご主人の逝去後の養育費
……いわゆる一身専属的な義務であるため相続されない（民法第８９６条ただし書）。
仮に、ご主人が逝去前に支払義務を負っていたが未払いのままである養育費が存在する場合、
その金額の確認と減額の可否は、お相手との交渉の問題となります。
【ご参照：民法】
（相続の一般的効力）
第896条 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。
ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。