不倫相手の奥さんからの慰謝料請求

昨日のことです。不倫をしている私の友人(A)がデート現場を不倫相手の奥さんに尾行されていたようです。奥さんとその友人2名が車に乗るよう言われその後カラオケ店へと連れ込まれました。
不倫相手の彼を除き部屋には奥さんと友人2名とAの4名。奥さん側はこれまでの不貞行為に気づいていたそうで(約一年間)様子を伺っていたようです。 奥さん側は弁護士と相談して作成したという示談書を用意しており、そこには
・慰謝料として200万を2ヶ月後までに振り込む事
・今後一切彼と接触しない事
・この事は一切口外しないこと
・もしも示談書の事項に1つでも違反した場合100万円の違約金を追加すること
・慰謝料及び違約金を支払うことによって発生する求償権を放棄すること
というような事項が書かれており、友人Aもパニックと恐怖の中サインと拇印を押してしまったとのことです。
奥さんの友人はAと彼とのスマホの会話画面を写メしまくりさらにはAの免許証まで写真撮影したそうです。 そしてAが弁護士に相談しようものならAの職場や家族に知らせることになるとも言われ友人Aは絶句だったそうです。
ここで質問です。 この突然の拉致まがいの状況でサインせざるを得なかったとしてもこれは脅迫または恐喝のような犯罪にはならないのですか?
友人Aは自分の不倫行為は認め慰謝料の支払いは覚悟していると言っています。
しかし帰宅後落ち着いて考えるとこのやり方と提示された金額が妥当なのかも分からない。納得いかないとの事。私も友人として相手方のしかも友人2名の部外者を巻き込んでのこの無謀なやり方をとうてい許すことはできません。
サインしてしまったことが悔やまれますがぜひ弁護士の先生のご意見を頂ければと思い投稿させて頂きます。
長文大変失礼いたします。
どうか何か手立てはないか教えてください。
宜しくお願い申し上げます。 

 

こんにちは。

状況をお聞きする限り、作成した示談書については強迫を理由として取り消すことができる可能性があります。
取消が認められるためには相手方の申入れを断ることで自分の財産や名誉に害が及ぼされると恐怖したことが必要です。
これは示談書を書かされたときの状況や相手方の言動などを詳しくお聞きしないと判断が難しいでしょう。
強迫による取消が認められるハードルはかなり高い(難しい)ですが、可能性はあるケースだと思います。

示談を取り消すことだけでなく、相手方の行為が脅迫罪や強要罪などの犯罪に当たるかどうかについてもやはり当時の状況や言動などを詳しくお聞きしないと判断できません。
犯罪が成立するためのハードルは強迫による取消が認められるよりもさらに高いと思います。
ただ、状況によっては成立する可能性がないわけではありません。

そのご友人の方が直接弁護士に相談して当時の状況を詳しく説明し、アドバイスを受けるのがよいと思います。
なお、不貞行為をしたことを相手の妻が職場や家族に言いふらすことは名誉毀損になり得ます。
弁護士には守秘義務があるので普通は弁護士に相談したことが相手に知られてしまうこともないでしょう。

参考になれば幸いです。
相談ありがとうございました。

谷先生、 早速のご回答ありがとうございます。
大変心強いアドバイス頂きましてありがたく存じます。
友人にもぜひ弁護士さんに相談してみるよう伝えます!
感謝いたします。