職場で盗撮された。示談内容は妥当でしょうか？

Question

先日はお世話になりました。その後の経過です。前回の話↓
先日妻の同僚が本屋に行き、盗撮で捕まりました。その日だけで２件やったそうです。問題なのは、警察がパソコンを押収して調べたところ、彼は２７歳で多数画像が残っていたこと。さらに、妻の専用フォルダがあり、妻が見せてもらったところ２年に渡ってスカートの中を職場で（事務室）、ズボンの臀部部分を現場でいずれもスマホで動画で顔や全身写真とセットで４０回位あったそうです。彼は妻が確認する前に自宅謹慎になっています。私達夫婦と彼は同職員です。職場の一部と人事だけがこの事を知っています。被害届は出しますし、妻は許したくないと行っていますが、内容からして懲戒免職にはならないだろうことと、恨まれたくないので示談を考えておくべきかなと思うようになりました。接触禁止、守秘義務条項をつけようと思います。

本日加害者側弁護士のところに行ってきました。接触禁止、守秘義務、画像の削除をお願いしました。示談金は100万円とのことです。加害者はスマホの利用制限を親から受け、カウンセリングを受けることになっています。
被害届の取り下げをしない場合に示談金が減額になるかどうか加害者に確認をお願いしました。
それでも妻は許したくはないようでした。

質問は
①慰謝料額は妥当か？
②他にもお願いしておいたほうがいいことはありますか？

よろしくお願いします。

北川 雄士 弁護士 · Accepted Answer

まず、慰謝料について、「一般的に妥当な金額」というのはあってないようなものです。
確かに、事件類型や、民事訴訟で争った場合に認められるだろう見込み額などをベースに、相場と言われるようなものがあるのは事実です。
ただ、示談に応じるかどうかはあくまで、被害者のお気持ち次第です。
なお、参考までに、盗撮事案について、具体的態様にもよりますが、
示談が成立する場合、１０～５０万円あたりで落ち着くことが多いかとは思います。

ただ、上記の通り、やはり示談をするかどうかについては、法的な相場なども重要な考慮要素ですが、一番は被害者ご本人様のお気持ちを重視されるべきかと思います。
相場からすると妥当な示談金であるとしても、それを受け取った事実によって相手を許してしまったことになることがどうしても許せないなど、
示談を無理にしてしまたことそのものが後悔や心の傷となってしまう場合もございます。

この点、法テラスの犯罪被害者向け相談ダイヤルなど、犯罪被害者のサポートに特化した相談窓口で、
お気持ちの部分も含めてどうするべきか直接相談されるべきかと思います。

北川 雄士 弁護士 · Answer

追加の治療費については、原則として「示談金」を受け取ってしまえば、それ以上の請求は一切しないとの条項になっています。
あくまで賠償金の一部と明示して支払いの約束をすることもありますが、事案と金額からすると、示談金で治療費も含めて一括解決との提案かと思います。
（この辺りは、条項を見てないので断言はできません。相手方の弁護士に確認する等されてみてください）
なので、示談金に治療費も上乗せて欲しいということなら、その旨を相手方の弁護士に申し出てみてください。

なお、仮に相手方が金額の上乗せを拒否した場合は、民事訴訟等の方法で請求になります。
この場合、治療費について、法的に因果関係がないとなれば、一部または全部について請求が認められない可能性があります。
さらに慰謝料についても、裁判所が現状よりも低い額しか認めない可能性もあります。
この点、掲示板上ではこれ以上の具体的なご案内は難しいので、これ以上の具体的な点についてのご相談は、お近くの弁護士事務所等にご相談ください。

ここからは特に私の個人的な考えとなりますが、本件は心情面に関してかなりデリケートな部分もございますので、出来れば犯罪被害者支援について扱っていて、
さらに、いざというときに頼りやすい地元の弁護士にご相談された方がいいかと思います。