知的財産権の侵害による逮捕について

知的財産権の侵害で逮捕される事例を見て疑問点が2つございます。

①フリマアプリなどで即逮捕される事例について
知的財産権の侵害は大抵の場合、最初に警告文が来ると思うのですが、フリマアプリなどでコピー品を売っていて即逮捕というニュースなども見かけます。
このように即逮捕されるケースと警告文から始まるケースの違いはなんでしょうか?

②注意していたが侵害をしていた場合
私は今後中国輸入などの事業を始めたいと考えており、商品の開発前にはj-platpatで確認してからスタートしようと思っております。
この場合、気をつけていても確認に漏れが生じてしまい、知らぬうちに開発・出品した商品が知的財産権の侵害をしてしまうということもありえると思います。
こちらのケースでも警告なしに即逮捕という流れになる場合はあるのでしょうか?

初めまして、弁護士の佐久間篤夫と申します。知的財産権の侵害行為者に対する対応について、警告を事前に発する場合は通常、販売差し止めや損害賠償請求といった民事上の責任を問う場合だと思います。刑罰を科すための刑事告訴から始まる捜査の場合は、事前に警告をすると証拠を隠滅されるおそれがあるので、警告なしで逮捕や家宅捜索がなされる場合もあるでしょう。警察沙汰にするかどうかは権利を侵害されたと考える権利者側の考え方によるので一概に言えませんが、警察が逮捕や家宅捜索をするためには裁判所から令状を発行してもらう必要があり、その請求のためには事前に証拠を集めるための内偵捜査がなされると思いますので、その意味では全く事前の予兆なく逮捕されるということはないと思います。また、刑事責任を問われるのは原則として違法行為をしていることを知っている場合に限られるので、他人の知的財産権を侵害する違法な行為とは考えていなかったという場合には、警察から事情を聴かれることはあるにしても、客観的状況から権利侵害品と知りながら販売しているのに嘘をついていることがわかるような場合は別として、いきなり逮捕ということにはならないと思います。

ご回答いただきありがとうございます!

j-platpatなどで調べて知的財産権を侵害していないと理解した商品に関しては、原則刑事責任には問われないという認識で良いでしょうか?

※この場合でも侵害してしまえば民事上の責任が発生することは認識しております。