医療ミスで神経障害、慰謝料請求できるか

病院を受診した際に採血が必要とのことで看護師が採血を行った際、神経に針が触れてしまった。激しい痛みがその後一週間続いたため別の病院(神経内科)を受診したところ採血を契機とする末梢神経損傷との診断で全治約三ヶ月となりました。(現在通院中)利き腕のため、日常生活も普通におくれていない状態です。通院のために会社をやすんだり、診断書もでていて外出は出来るだけしないようにと自宅療養となっています。そのため在宅勤務をずっとしています。左手しか使えず、仕事も思うようにできません。今までのように生活ができずストレスで睡眠不良にもなっています。
採血ミスをした病院は、採血のせいということは認めていますが今のところ治療費のみ払うといった感じなのですが、痛みや生活にかなり支障が出ており、通院慰謝料や休業損害部分も個人で請求したいのですが可能でしょうか。
相手の病院は大きいため顧問弁護士をつかっています。交通事故の赤本をみて通院慰謝料がもらえたとしても50万円ほどなので弁護士を雇うお金はマイナスになってしまうためありません。自分でどこまで出来るのか心配です。

慰謝料や休業損害を請求されること自体には問題はありません。
交通事故のケースを参考にされるのは正解です。ふんわりとこれくらいという提示ではなく、算定根拠となった計算式や類似ケースでの裁判所の判断、収入資料などを併せて提示するように心掛けてください。

反面、針刺し事故については医療者側の故意や過失がないと思われるケースが多く、早期解決のためにある程度の減額等があることはやむを得ないかとも思います。
病院側の提示があまりにも低額であった場合などには、弁護士へのご依頼も検討されるべきかと思います。
弁護士への依頼が必要になる際に備えて、また現時点でのアドバイス等をもらうために、一度法律事務所にご相談されておいても良いかも知れません。

神経がどのように走っているかは個人個人によって異なるので、裁判でも採血の際に神経に触れた事案の全てについて医療側に過失が認められているわけではありません。
あきらかに採血のミスという場合ももちろんあるのですが、避けられない事態ということもありえます。その場合裁判では賠償が認められません。
医療機関側の対応次第ですが、支払を拒んでいる状況ですと、過失はないと考えている可能性があります。その場合、最終的には医療訴訟を念頭に置いて行動する必要があるかも知れません。
医療過誤を扱っている弁護士や、弁護士会の法律相談などで、予め相談してから行動することをおすすめします。