新家主から、6ヶ月猶予期間内の立退依頼。立退料なし。

 こんにちは。ご相談させて下さい。
 ワンルームアパートを20年近く借りていて、家賃の滞納なども一度もありません。
高齢で亡くなられた大家さんの、相続人が相続税の支払いに困り、物件を売りに出したところ
ある企業がそれを買い取り、新家主となりました。
 購入当初は、担当の不動産管理会社から、新家主が今後社宅として使用するが、既存の住人に特に影響はなく、
自然に解約になった部屋に新たに入居者を募集したりすることはない程度の違いだけとのことでした。
なので、安心していたのですが、その10日後くらいに、簡易書留で6ヶ月の猶予期間内に退去してほしいとの
手紙が不動産会社から届きました。新家主が、社宅として使用するため、退去依頼があったとのことです。
 退去のための正当な事由が社宅として利用するためという内容だったので、不動産会社へ行き、引っ越し先の仲介、
立退料の相談に行ったところ。仲介もしないし、一銭も出ないという話しをされ、非常に困りました。
 引っ越し料金だけでなく、新たに賃貸借契約をむすぶための資金なんて、用意できないと伝えたところ、
購入後6ヶ月以内であれば、新家主は、正当な事由、立退料なしに、退去を要求できると法律に定められていると
主張しました。そんな話しは初耳です。
 インターネットで検索したところ、競売にかけられた物件の落札者にはそのような権利があるようですが、新家主は
旧家主の立場をそのまま引き継ぐので、基本的に正当な事由やそれを補う立退料の支払いなしに賃借人を退去させることなんでできないのではないかと思っています。そうじゃないと、購入された物件の賃借人の立場があまりにも
不安定になると思うのです。
 それに仕事もあるし、金銭のことも含めて、簡単に引っ越しなんてできません。
ご意見頂けると、ありがたいです。よろしくお願いします。

借地借家法27条には,解約の申入れから,6か月で賃貸借契約は終了するという条文だけを見れば,そうなるのでしょうが,同法28条は,正当事由が必要となっています。
購入したという事実だけで,正当事由が具備されるわけでもありませんので,立退料を支払わないというのであれば,家主側に訴訟でもさせればよく,明渡しの判決が出てから退去の準備をすればいいでしょう。その間の家賃は必ず支払うように・・・

先生、分かりやすいご説明ありがとうございます。
そして、何よりも、この数日間仕事が手につかない心理状態だったのですが
とても気持ちがすっきりしました。明日からまた頑張れます。
家賃も今まで通り支払うつもりです。本当にありがとうございます。