ネットの書き込みによる民事裁判について

ネットの書き込みで民事裁判を起こされるかもしれない大学生です。「発信者情報開示に係る意見照会書」はまだ来ていませんが、いくつか質問があります。

1)事件を起こして逮捕され、刑事裁判で懲役がついたのであれば、大学は退学処分になるだろうというのは容易に想像できますが、民事裁判に敗訴して罰金の支払いを命じられた場合、大学を停学および退学処分になるというのは考えられるでしょうか。
2)そもそも、IPアドレスを開示されて民事裁判を起こされたという事実が社会的にアウトなものなのでしょうか。経歴や就職に支障が出るでしょうか。
3)勝訴(可能性は低いと思いますが)・示談で終わった場合、今まで通りに大学に復帰できるのでしょうか。大学に裁判を起こされた旨を伝えるべきでしょうか。
4)自分の書き込みから何か月ぐらいで「発信者情報開示に係る意見照会書」は来るのでしょうか。逆に、何か月経ったら来ないと判断してよいのでしょうか。

法律・裁判に対する解釈が間違っていたら申し訳ありません。回答お願いいたします。

もう一点追加させてください。

5)相手の弁護士の方がエゴサーチして、当事者(相手)に「これも名誉棄損の投稿の可能性がある」などと助言することはあるでしょうか。それとも、他に危ない投稿があると知っていても、当事者(相手)が持ち込んだものに関してのみ判断するのでしょうか。

1)刑事・民事ともに、大学が処分や結果を当然に知るわけではありません。民事事件で敗訴したというのはあくまでも民事上の話に過ぎませんので、直ちに大学側からの処分は想定されません。
もっとも、その内容がネット上での誹謗中傷に係るものということまで知られれば、何らかの処分がされる可能性は否定しきれません。
2)望ましくはないでしょうし、企業側がそのような経歴の人物を積極的に採用したいと思うかは疑問です。
3)示談の内容でどこまで盛り込めるか、というところでしょうか。民事裁判の当事者になっていることを大学側に伝える義務はありません。
4)一定の目安はありますが、投稿から何ヶ月経てば大丈夫と一概にはいい切れません。
5)弁護士次第ですが、あり得なくはないでしょう。

いずれにせよ、発信者情報開示請求をすることは相手方の自由です。
相談者さまに今できることはなく、意見照会書が届いた際に対応されればよいかと思います。

磯田 直也 先生

お忙しい中、丁寧な回答をありがとうございました。今後は自分の発言に気を付けて過ごそうと思います。

一点質問があります。3)の「示談の内容でどこまで盛り込めるか」というのは、もし示談書に盛り込めない文面があった場合、何かしらのペナルティーが裁判所ないしは大学から課せられ、大学に復帰できない可能性があるということでしょうか。そうすると、大学に己の蛮行が知られることに繋がるのではないでしょうか。

お手数をおかけして申し訳ありませんが、ご回答いただけると幸いです。

3)の点については、口外禁止の約束や、守秘義務の約束を盛り込めるか、つまり、相手方が第三者に今後投稿や示談のことを話さないことを約束させることができるかどうかという視点です。
完全に解決したと言える示談ができるかどうかというところでしょうか。

相談者さまが非常に不安な状態にあり、投稿内容も社会的に見て許されないような悪質なものである場合は、相手方に対して名乗り出て早期に示談ということも考えられますが、
相手方が気にしていなかったような場合は藪蛇ともなりかねません。

磯田 直也 先生

重ね重ね分かりやすい返答をありがとうございます。自分が引き起こした事態とはいえ、精神的な不安が強かったので、弁護士との相談を予約して、対応を考えようとしていたところです。今はひとまず、弁護士と相談してから、様子を見ようと思います。本当にありがとうございました。