会社から社員への損害賠償請求

当社は設立数ヶ月の法人です。新規事業として実店舗を開店しました。店長として採用した社員(現状は契約社員)が、入社前に「できる」と話していた内容と異なり、店舗運営がままならない状況に陥っています。開業費に5~600万円を要しました。2点教えて下さい。

①閉店して、店長に対して損害賠償請求は可能でしょうか?
②損害賠償請求ができるとすれば具体的にどのような対処をとればよろしいのでしょうか?

私自身、未経験での参入の為、できない事が多く未熟ではあると了承の上で開店を決めましたが、日常的に会社やサービス内容への批判、不満を漏らして他のスタッフの士気も下げています。
前向きな姿勢で取り組み、会社としてもできる限りのバックアップをした上で閉店するのであれば、致し方ないと考えますが、上記のような不満を日々言ってる状態が続いており、閉店及び損害賠償請求を考えております。

裁判所は、会社から従業員に対する損害賠償請求について、厳しく判断する傾向にあります。
入社前に「できる」と話していた内容が客観的な証拠として残っているか、能力不足改善のために教育の機会をどのくらい与えたか、現に業績不振が生じているとしてそれが従業員の能力不足に基づくといえるのか、店舗がいくらの損害を被っているといえるのか、などといった点を精査する必要があるでしょう。
仮に、従業員の能力不足により業績不振が生じていると場合であっても、その損害全額の支払いは認められないと思われます。

現実的な対応策として、改善命令や軽い懲戒を十分に重ねたうえで、改善の見込みなしとして自主退職を促すという方法が考えられます。
従業員側から未払い残業代請求をされるリスクも考えられますので、実際に対応策を講じられる前に、今後の方針を、お近くの弁護士にご相談された方がよいと思います。

氏家様
ご回答ありがとうございます。
>入社前に「できる」と話していた内容が客観的な証拠として残っているか、能力不足改善のために教育の機会をどのくらい与えたか
  →口頭でのやり取りの為、客観的な証拠の用意は難しいです。
   教育する為に色々と伝えているのですが、本人に受け入れるつもりが皆無で、自分のやり方が通せないんだったら辞めます!という姿勢で改善しようにも本人が拒絶している状態です。

>業績不振が生じているとしてそれが従業員の能力不足に基づくといえるのか、
  →2018年1月にもう1店舗オープンしました。そちらの売上は2倍程度で着地して、販売率が約8割。問題の店舗が2割という明らかに差が発生しており、経営サイド、現場を任せている責任者共に従業員の能力による問題と捉えています。

>改善命令や軽い懲戒を十分に重ねたうえで、改善の見込みなしとして自主退職を促すという方法が考えられます。
  →会社として、もっとよくする為にこうしよう!と励ましながら、改善策を提案しているのですが、該当社員が上記の通り拒絶して、自分の主張が通らないのであれば退職すると表明しています。

一生懸命やって、改善に取り組み、それでも業績不振や店舗閉鎖したのならば甘んじて受け入れます。但し、今回は改善する意欲が皆無で、他に雇うスタッフの雇用の場を奪う姿勢は断固として認めたくない為、訴訟を考えておりますが、損害賠償請求は可能でしょうか?

損害賠償請求自体は可能ですが、裁判所が請求額を認めるかという点については、別問題です。
お書きいただいた事情に基づけば、御社にとって厳しい判断になる可能性があります。

御社から訴訟を提起した場合、相手方も弁護士に相談することが予想されます。
相手方の弁護士が「客観的な証拠がないのであれば、このまま在籍を続けて給与をもらうようにしましょう」「未払いの残業代を請求しましょう」とアドバイスをすることが懸念されます。

このようなリスクが予想されますので、訴訟を提起するかどうかにつきましては、一度、面談にて弁護士にご相談されるのをお勧めいたします。

氏家様

ご丁寧に説明いただき理解しました。
一度、最寄りの弁護士に相談してみます。

ありがとうございました。