こども性暴力防止法で復職拒否、どのように対応すべきか?

教育公務員として働いているものです

痴漢の疑いをかけられていました。事件は体調不良でぶつかっただけと否認して不起訴になったのですが、職場からわざとやったのではないかと疑いをもたれています。不起訴からかれこれ4ヶ月たちますが、復職できていません

職場はこども性暴力防止法があるから復職はできないと言っています。不起訴になったのに復職を拒否されるのにどう対応したらよいでしょうか?

○こども性暴力防止法があるから復職はできないという職場の主張にどう対応するべきか

○痴漢をしたのではないかという疑いで懲戒免職になってしまうのでしょうか?

元警察官の弁護士です。

1 こども性暴力防止法を理由とする復職拒否について

この法律の施行日は2026年12月25日で、現時点ではまだ施行されていません。
そもそも、今この法律を根拠に復職を拒むことはできません。
施行後も、採用時などに行う「犯罪事実確認」の対象は性犯罪の前科(有罪判決)に限られ(同法2条8項、4条)、不起訴の事件は含まれません。

なお、職場が業務から外す措置をとれるのは、子どもへの性暴力の「おそれ」があると認められる場合です。
施行後であっても、不起訴になった事件の疑いがあるというだけで、直ちにこれに当たるとはいえないと考えます。起訴されていない以上、起訴休職(地方公務員法28条2項2号)にも当たりません。

そもそも当該法律の要件すら充足していない上に、当該法律は施行されていません。
まずは職場に対し、復職させない法的根拠を書面で示すよう求めた方がよいと思います。

2 懲戒免職になるか

懲戒権者が独自に事実を認定して懲戒処分をすることはあり得ます。痴漢の事実が認められれば、免職を含む重い処分の対象とされるのが一般的です。この一環で待機処分することはあろうかと思います。
もっとも、懲戒処分をするには、職場の側で痴漢の事実を立証する必要があります。
否認したまま不起訴になった事件で、職場が独自に事実を立証するのは容易ではありません。

3 今やるべきこと

検察官に対して、不起訴処分告知書の交付申請をしてみてはいかがでしょうか。
不起訴の具体的な理由(嫌疑なし、嫌疑不十分、起訴猶予)は記載されないことが一般的ですが、記載されることもあります。
記載されなくとも、検察官から口頭で回答してもらえる場合があります。
「嫌疑なし」「嫌疑不十分」であれば、職場への強い反論材料になります。逆に「起訴猶予」であれば、事実があったと受け取られる可能性が高いです。

ありがとうございます

ちなみに警察が被害者の連絡先や供述調書を職場に伝えることはあるのでしょうか?

通知する理由も必要と無いので、通常はまず無いです。

必要も、に訂正いたします。