個人再生で自宅を維持できる可能性はありますでしょうか。
夫の借金問題と、自宅マンションを維持する方法についての相談です。
夫には約1,300万円の借金があり、約1年前から任意整理中ですが、返済が厳しくなり、個人再生や自己破産を検討しているようです。
2年間嘘をつかれ、先日知らされた時から毎日生きた心地がしません。
借金や滞納の問題を十分に知らされておらず、最近になって市税等の滞納による差押え登記が自宅マンションの夫の持分にされていることも分かりました。
【マンションの状況】
・購入価格:約4,200万円(10年前)
・現在のネット上の相場:約4,300万円
・住宅ローン残高:約1,600万円(滞納なし)
・名義:夫6割、私4割
・市の滞納額:約66万円
購入時には、私の両親から頭金として約2,000万円の援助を受けており、振込記録やLINEが残っています。
夫は自分の持分も売却した場合のお金も私に渡すと言っていますが、債務や差押えがある中で可能なのか分からず、不安です。
子供の生活環境を変えたくないため、できる限りマンションを手放さずに済む方法を探しています。
個人再生で自宅を維持できる可能性、差押えの影響、夫が自己破産した場合のマンションの扱い、私と娘の生活や財産を守る方法についてご相談できますでしょうか。
ご夫人の借金1,300万円や市税滞納による自宅持分の差押えが判明し、お子様の生活環境を含め大変ご不安な状況とお察しいたします。
まず、個人再生で自宅を維持できる可能性はあります。ただし、市税約66万円の滞納処分は再生手続開始によって当然には停止しないため、自治体と納付・分納について早急に協議する必要があります。
また重要なのが「清算価値」です。マンションが約4,300万円、住宅ローン残高が約1,600万円、夫の持分が60%であれば、単純計算では夫の持分に相当する純資産が約1,620万円となります。実際の評価方法等によって変動しますが、借金1,300万円を大幅に圧縮できず、個人再生のメリットが乏しくなる可能性があります。
一方、自己破産の場合、夫の持分は原則として換価対象になります。ただし、妻や親族が管財人から夫の持分を適正価格で買い取ることで、自宅を維持できる場合があります。もっとも、住宅ローン債権者との調整も必要です。
なお、破産等の直前に夫の持分や売却代金を妻へ無償で移すことは、否認や免責不許可事由となるおそれがあるため避けるべきです。
ご両親から頭金2,000万円が拠出されている点は重要です。ただし、登記が夫60%・妻40%である以上、当然に夫の持分評価が減額されるとは限りません。援助の趣旨、振込記録、購入経緯等を確認して慎重に検討する必要があります。
登記簿、ローン残高証明、査定書、税金関係資料、頭金の振込記録等をそろえ、個人再生と「自己破産+親族による持分買取り」の双方を弁護士に具体的に試算してもらうことをお勧めします。
丁寧にご状況を整理いただき、また具体的なアドバイスをありがとうございます。
清算価値の問題や、親族による買取りの可能性など、非常に参考になりました。
一度、手元にある資料や確認できる書類登記簿やローン残高などを整理し、今後の進め方について家族とも少し話し合ってみたいと思います。
マンションは夫婦共有名義とのことですが、住宅ローンの方式(連帯債務、ペアローンなど)や、抵当権の内容によって、住宅を残しつつ個人再生を利用できるか、奥様も個人再生の申立てが必要かが変わります。
ただし、他の回答にもあるとおり、個人再生では、マンションの清算価値によっては借金が減額されない可能性もあるため、個人再生手続を利用するメリットを検討する必要があります。
なお、奥様やご親族によるご主人の持分の買取りも検討対象ですが、こちらも住宅ローン、抵当権の内容によって、買取りに要する費用が変わります。
取得にあたっては、金融機関に持分の移転を認める条件と、抵当権の解除等に必要な金額を確認する必要があろうかと存じます。
また、ご主人が自己破産を検討する場合、売却の効力を否定されないためにも、適正な売買価格の設定と、売却代金の管理・使途にも注意が必要です。
市税の差押えについては、完納による差押解除や、分納協議を成立させるなどの対応が別途必要になります。
具体的な行動に移る前に、一度弁護士に相談されることをお勧めします。