放置された空き家。妻が危険性を通報すると損害賠償を請求されますか?

20年以上前に亡くなった義父母の家が東京の住宅密集地にあります。相続人は夫と夫の姉です。どちらが相続するか決まっていません。夫から聞きましたが、この家の屋根に穴が空き、鼠も巣くっているそうです。漏電火災が心配なので、ブレーカーを切ったらと勧めたのですが(ブレーカーを切るという考えは生成AIの提案です。私自身は電気のことはよく分かりません)、夫はブレーカーを切ると、切り忘れ等があるかもしれず、かえって危ないと言い、聞き入れません。義姉は他県に住んでおりこの家の管理はしません。この地域の区役所の空き家相談のようなところに電話(通報)して、注意してもらおうかと思っています
私の心配は、このように通報すると、夫や義姉がこの不動産を維持できなくなって(例えば、地主さんから借地契約を取り消される等)、その損害分を私に請求されることです。この不動産は駅に近い所にあり、借地ですが借地権が高いと聞いています。
私と夫はもう数十年別居しており、経済的にも別々に暮らしています。私はこの不動産に対してなんらかのお金を支払いたくありませんし、この家に行きたくもありません。
● 夫・義姉から損害分を請求されることはあるでしょうか? 
● その他何か、請求される可能性はあるでしょうか?
● 私は通報はしない方が良いのでしょうか?
夫・義姉がもっときちんと管理してくれるといいのですが。夫は75歳、義姉はそれ以上です。高齢になればなるほど、まともに管理できるとも思えないのですが、法的に所有を規制できないのでしょうか?

ご相談の事情であれば、区役所に空き家の危険性を通報したことを理由として、ご主人や義姉から損害賠償を請求されても、法的に認められる可能性は低いと考えられます。

屋根の破損やネズミの発生など、建物の管理状態に問題があることを自治体に伝える行為は、通常、正当な情報提供です。仮に通報をきっかけに行政指導が行われ、修繕や解体が必要になったり、地主との間で借地契約上の問題が生じたりしても、その原因は基本的に建物の管理状況にあり、通報者が責任を負うものではありません。ただし、虚偽の情報を意図的に伝えた場合などは別です。

また、ご相談者は義父母の相続人ではなく、建物や借地権の権利者でもないため、単にご主人の配偶者であるという理由で、地代、固定資産税、修繕費、解体費用等を負担する義務はありません。建物の倒壊や火災によって第三者に損害が生じた場合も、原則としてご相談者が責任を負うことはありません。

区役所は、管理状態に問題のある空き家について、所有者への指導や勧告等を行うことができます。ただし、通報によって直ちに借地契約が解除されたり、所有権が失われたりするわけではありません。所有者が高齢であっても、それだけで所有権を制限することはできませんが、危険な建物については行政による対応が可能です。

したがって、区役所への相談は合理的な選択肢と考えられます。通報の際には、ご主人から聞いた情報であることを明確にし、ご自身の氏名や関係性を所有者に伝えないよう希望するとよいでしょう。ただし、匿名性が必ず保証されるわけではありません。

なお、長年別居していても、婚姻関係が続いている限り、将来ご主人が亡くなった際には相続人となり得るため、その点は別途注意が必要です。

ご丁寧なご回答有難うございました。これから、乾燥する季節になりますので、火災が心配です。区役所に相談しようと思います。 役所には、夫もしくは義姉の連絡先を教えなければなりませんので、私が通報したことは分かってしまうと思っております。私たち夫婦には子供はおりませんが、義姉には子供さんがおり、うち一人が相続したいと言っているようですが、どうやら、夫が手放そうとしていないようです。(別居していても、少し夫から話を聞くことがあるので、断片的な情報からの想像です)