保佐業務に対する妨害行為(懲戒請求等)に慰謝料請求は可能でしょうか?

司法書士として保佐業務を行いました。
被保佐人の親族の保佐業務の妨害行為は酷いものでした。
私は後任の保佐人ですが、前任の保佐人に対しても、その親族は法務局へ懲戒請求を行い、報酬がもったいないので辞めろなどとクレームを言っていました。
私の保佐人としての職務に対しても、裁判所に苦情を言い、リーガルサポートに苦情を言い、法務局に懲戒請求を行いました。
全ての苦情において、保佐人の職務は適正に行われていたことは証明されています。証拠書類もあります。
10年近く後見業務に取り組んでいますが、このような親族は初めてであり、精神的に非常に苦痛を伴いました。
この親族に対して慰謝料・損害賠償等の請求は行えないでしょうか?
行える場合、私が負担すべき費用の総額と、相手方に請求できる金額を教えてください。

ご相談の事情からすると、親族に対して民法709条に基づく慰謝料・損害賠償請求を行う余地はあります。

もっとも、家庭裁判所、リーガルサポート、法務局への苦情や懲戒請求がいずれも認められず、保佐人としての職務が適正であったことが確認されていても、それだけで相手方の行為が違法になるわけではありません。損害賠償請求が認められるためには、申立てに合理的な根拠がなく、相手方がそのことを認識しながら繰り返したなど、社会的相当性を逸脱した事情が重要になります。前任の保佐人に対しても同様の行為を行っていたことは、悪質性を判断するうえで有利な事情となり得ます。

請求金額については、50万~100万円程度を設定することも考えられますが、実際に裁判で認められる慰謝料は数万円から数十万円程度にとどまる可能性もあります。
裁判の実費については、電子申立ての場合、50万円の請求で6,400円、100万円の請求で11,400円の申立手数料が必要となります。このほか、必要に応じて資料取得費用等が発生します。