賃貸物件の設備トラブルに伴う家賃減額について

賃貸物件で設備上のトラブルが発生し、現在、一部の共用設備が数ヶ月利用できない状態となっています。

トラブルの原因や責任の所在について(入居者か建物側の問題か)関係者間で見解が分かれており、まだ解決していません。

このような状況について、以下の点をお伺いしたいです。

① 建物の共用設備が長期間利用できない場合、家賃の減額を求めることは可能でしょうか。生活上での不便が続いています。

② トラブルの責任の所在が確定する前に、家賃減額について当事者である入居者が管理会社に相談することは、責任問題の交渉や今後の関係性に影響する可能性がありますか。

③ 原因や責任の所在をめぐる協議が長期化した場合、一般的にはどのような形で解決するのでしょうか。はっきりとした結論が知らされるのでしょうか。また、解決までの期間についても、一般的な傾向があれば知りたいです。

同様のケースをご存じの方や、法的な観点からご意見をいただける方がいらっしゃいましたら、ご教示いただけますと幸いです。

共用設備が長期間利用できない場合、設備の内容や利用不能の程度によっては、賃料の減額を求めることが可能です。

民法611条1項では、賃借物の一部が使用・収益できなくなり、それが賃借人の責任によるものでない場合には、その割合に応じて賃料が減額されるとされています。もっとも、共用設備の不具合について当然に同条が適用されるとは限らず、その設備が賃貸借契約上どの程度重要なものであるか、不具合によって居住・利用にどの程度の支障が生じているかなどを個別に検討する必要があります。

また、現時点で設備トラブルの責任の所在が確定していなくても、管理会社や貸主に対して、修繕・復旧と賃料減額について協議を申し入れること自体に問題はありません。賃貸人は原則として、賃借物の使用・収益に必要な修繕を行う義務を負います。ただし、賃借人の責任によって修繕が必要になった場合は例外となるため、原因について争いがある場合には、その調査も重要となります。

なお、減額額について合意がない段階で、自己判断により家賃を差し引いて支払うことはお勧めできません。後に減額が認められなかったり、減額幅が想定より小さかったりした場合、賃料の一部不払いとして争われるおそれがあります。当面は家賃を全額支払いながら、減額・返還を求める方法が安全です。

協議が長期化する場合には、書面で修繕及び賃料減額を正式に求め、それでも解決しなければ、民事調停や訴訟を検討することになります。裁判所にも賃料増減額等に関する民事調停の手続が用意されています。