公然わいせつの後日捜査、後日逮捕の可能性について

本日昼間の商業施設の駐車場に停めたSUVドライバー席で自慰行為をしました。目撃された認識はなく、約2時間後に出庫するまで警備員や警察からの接触もありませんでした。微妙な画角ですが防犯カメラに局部は写っている可能性はあると思います。現時点で警察からの連絡もありません。この状況で公然わいせつが成立する可能性、施設が録画から後日認知する可能性、後日捜査・逮捕になる現実的な可能性について相談したいです。

①公然わいせつ罪が成立する可能性
②目撃・苦情・通報がなくても、施設側が録画映像を後日確認して行為を認知し、警察へ通報することが実務上どの程度あるのか
③警察が後から捜査を開始する可能性
④仮に事件化した場合、後日逮捕と在宅捜査のどちらになる可能性が高いか
を教えていただきたいです。

①公然わいせつ罪が成立する可能性
相談者は,なぜ車の中でしていたのでしょうか。車の外でもできるのに,どうして中でしたのでしょうか。
見せようと思ってしているのではないからのはずです。
公然わいせつ罪は,「公然性」が構成要件となりますが,公然性とは,不特定又は多数を意味する言葉と理解してもらえばよいです。
この公然性と直結する話が現認です。現認されるということは,公然性があったことを意味します。不特定が対象とされているわけです。
だからこそ,公然わいせつ罪は,基本的に現認行為が捜査の対象にされているのだと思います。
よく未必の故意の話などがあり,学術的な話として否定はしませんが,実際問題とすれば,現認事案か否かは大きな意味があるのです。
本件では,①現認行為がないことから,公然性の立証ができない,②本人に殊更に示す意思が認められない(故意の否定),の二つの事情から,公然わいせつ罪は成立しないと考えて下さってよいと思います。

②目撃・苦情・通報がなくても、施設側が録画映像を後日確認して行為を認知し、警察へ通報することが実務上どの程度あるのか
ないと思っていいです。車の中だけ集中して撮影されているわけではありませんので,行為が特定できません。特定できるほどであれば,車両が特定できません。人が特定できても名前を特定できません。また,周囲に人がいないことがかえって証明されますから,公然性の否定となります。何か事件がなければ確認されることもないでしょうから,警察へ通報されるリスクはないと思っていただいて大丈夫です。

③警察が後から捜査を開始する可能性
ないと思っていいです。現認事案でありませんから,警察は端緒をつかみませんし,百歩譲って何らかの通報があったとしても,公然性の観点から,捜査を始めることはないと思っていただいて大丈夫です。

④仮に事件化した場合、後日逮捕と在宅捜査のどちらになる可能性が高いか
上記のとおり,捜査対象とはならないと思っていただいて大丈夫です。
なお,本件とは別としまして,公然わいせつ罪は,法定刑の観点から,基本的には在宅捜査になるケースが多いでしょう。

ご回答ありがとうございます。
もう少し理解を深めたく、以下について教えてください。
①「現認行為がないことから公然性の立証ができない」との点について、公然性は「不特定または多数人が認識し得る状態」であれば足り、実際に目撃者がいることまでは必要ないという説明も見かけます。今回のような昼間の商業施設駐車場の車内でも、外から車内を視認できる状態であれば、公然性が認められる余地はないのでしょうか。
②また、仮に防犯カメラを見た監視員から「車内で自慰行為をしている人がいる」など具体的な通報があり、車種・ナンバー・駐車位置・時間帯などが伝えられた場合、防犯カメラや駐車場の記録等から車両を特定し、その所有者等を手掛かりに捜査することは考えにくいのでしょうか。
③先生が今回「仮に何らかの通報があったとしても捜査を始めることはない」と判断される一番大きな理由は、
・公然性の立証が難しい
・故意の立証が難しい
・行為者の特定が難しい
・実務上この程度では捜査対象になりにくい
のどれでしょうか。

人がいなかったとの事でしたが詳しくは近くを人が通ることはありませんでしたが車が前を通ることはありました。その際は隠したし角度的にまず間違いなく見られてないと思います。
また、現認についてよく分かっておらず申し訳ないですが目撃者はおらずとも、監視カメラをチェックした監視員が通報した時点で現認にはなるのではないでしょうか?

度々申し上げありません。
「人が特定できても名前を特定できない」との点について、仮に通報によって駐車位置や時間帯が特定され、防犯カメラ等から車種・ナンバーまで判明した場合には、車両を手掛かりとして所有者等を確認し、行為者の特定を進めることは可能ではないのでしょうか。
先生がおっしゃる「特定できない」というのは、①車両所有者等までたどれないという意味なのか、②車両所有者まで分かっても実際の行為者との同一性を立証できないという意味なのか、③そもそも本件程度ではそこまで捜査しないという実務上の意味なのか、どれに近いでしょうか。

前にも述べましたが,現認がない以上,どれだけ理論上の説明をしても,実際には動くことがないだろうということです。
理論上の説明で悩むのであれば,もう二度としないことにすればよいと思います。
そうしておけば,実際に捜査はされないという時間が経過して,当職の説明が理解していただけると思います。
①については,実際に現認されていないから,誰にも何も言われていないのであり,公然性の理論を述べる必要性がありません。
②については,現認していれば,監視員がすぐに声をかけ,中止させていたと思います。それがなかったということは,それ以上のことを検討する必要はありません。
③については,その全てです。どれかを挙げる必要がありません。
公然わいせつは,見せられた衝撃から警察に通報したり,現場で押さえたりしますが,そうでなければ,他の犯罪に比べて被害が小さいです。そのために,目撃者も被害者も,わざわざ時間を警察にかけたくありません。警察も,公然わいせつ罪の法定刑に照らして,現認でなければ,捜査を開始する方向には働きづらいです。現認は,犯人性も事件性もはっきりしているため,全ての関係者が,接続した時間で短期間でまとめることができるのです。だから,公然わいせつ罪では現認事案が基本となるのです。
監視カメラをわざわざ見直すことは,何か事件がない限りありません。監視員が見ていれば,すぐに動いて終わりです。監視カメラを挙げる必要性は小さいと思います。
車は現認できないでしょう。窓より下でしょうから見えません。
特定は,上記事情から,そもそも①は始まらないということです。
たくさん質問をしていただきありがとうございました。
当職の回答は,ここまでにさせていただきます。弁護士事務所との対面相談とは違いますので,ご理解いただければと思います。

承知いたしました、ありがとうございました。