検察官による処分の差はどのように決まるのか?

検察官による処分の差について。
全く同じ事件や、示談内容などでも検察官によって処分の差は出ますか?
不起訴になったり、略式になったりなど。

検察官の処分は,一人では決められません。
一般的な規模の本庁であれば,主任検事が考えた処分(不起訴か起訴か,起訴の場合,略式請求(罰金刑)か公判請求(拘禁刑)か)について,次席検事,検事正と二段階の決裁を受けることになります。高等検察庁所在地等の少し大きな地方検察庁であれば,部長,次席検事の決裁を経て,大きな事件であれば検事正の決裁まで受けることになります。東京など一部大規模庁では,副部長,部長の決裁を経て,事件や求刑の度合いにより,次席検事,更には検事正の決裁を受けることになります。
更に一定の求刑以上の場合には,高検のとの協議が必要となる場合もあります(不起訴か略式かの話では,ここまでのことはありません。)。
このように,個人としての意思・意見ではなく,組織としての意思・意見となりますから,組織的に判断が維持される仕組みができているのです。
もちろん,求刑する罰金の額や拘禁刑の年月数については,どの点を重視するかにより多少の差は生じるかもしれませんが,その差も,決裁により修正されて決められるのです。不起訴か,罰金(略式請求)か,拘禁刑(公判請求)かという大枠については,基本的に人によってぶれることはないのです。
検事は個人ですが,検察官は「官」です。公判に立てば,独任制官庁と呼ばれるとおり,検察官が口に出した言葉は国が出した言葉となります。
したがって,自分の意見で決裁官と闘うことはよくあると思いますが,その結果出された結論は,個人ではなく国の意見ですから,決して変えることはできないのです。

自分の意見で決裁官と闘うことはよくあると思いますがとのことですが
決裁の際に、検察官が略式にしたいや不起訴にしたいと言うわけですよね?
決裁官が、それに反対することもあるのでしょうか?
小さな事件にもいちいち決裁官が意見を述べるのでしょう?

また、略式の場合、罰金額をいくらにするかは検察官が決めますか?

いちいち決裁官は意見を述べますよ。
大枠はあり,大枠から外れることは基本的にありません。
それが通らないことはみんなわかっているからです。
大枠の中の幅の中では,どの点に注目するかで質問を受け,意見を述べ,協議をすることは普通にあります。

罰金額の求刑は,検察官内で,主任が大枠の中で判断し,その判断を決裁官が通すことで決まります。
しかし,検察官の求刑(意見)を聞き,最終的に罰金額を決めるのは裁判官です。

担当検察官が略式命令にしたいと言っても不起訴になったり、逆に不起訴にしたくても略式になるということはあるのでしょうか。
(決裁官の判断により)

担当検察官の意見はどこまで、影響や、権力のようなものがあるのでしょうか。

また、被疑者に知的障害がある場合、不起訴になりやすいとかはありますか

竹本先生へ、お手隙の際にご回答いただけましたら幸いです