利用規約の免責条項が消費者契約法に違反しないか教えてください
現在、招待制の小規模なWebサービス(BtoB向け、契約者から月額利用料を受け取る形態)を運営しています。
自作の利用規約に以下のような免責事項を入れているのですが、消費者契約法との関係で問題がないか教えていただきたいです。
(規約の抜粋)
当社は、本サービスに事実上または法律上の瑕疵がないことを明示的にも黙示的にも保証しません。
当社は、本サービスに起因して利用者に生じた損害について、当社の故意または重過失による場合を除き、賠償する責任を負わないものとします。ただし、利用者が消費者契約法上の消費者に該当する場合、この限りではありません。
前項ただし書の場合であって当社が損害賠償責任を負う場合、当社の賠償責任は、当該損害の原因となった本サービスについて契約者が過去12か月に支払った利用料金の総額を上限とします。
利用者には個人(消費者に該当し得る立場の方)も含まれる可能性があります。上記のように「消費者の場合はただし書きで除外しつつ、損害賠償額に上限を設ける」という書き方で、消費者契約法(8条・9条など)との関係で無効と判断されるリスクはあるでしょうか。
ご理解のとおり、利用者が事業として又は事業のために契約する者に限られる場合、その契約は消費者契約ではありません。もっとも、個人が事業目的以外で契約する可能性があるなら、契約ごとに消費者契約法の適用対象となり得ます。ご記載の条項については、利用者に消費者契約法上の「消費者」に該当する方が含まれる場合、同法8条や10条との関係で問題となる可能性があります。特に、消費者にも適用され得る形で「故意または重過失を除き一切免責」と定める部分は、軽過失の場合の全部免責として消費者契約法8条1項1号・3号との関係で問題となります。また、12か月分の上限条項は、故意・重過失の場合にも適用されると読める場合には8条1項2号・4号、軽過失の場合にのみ適用されることが明確でない場合には8条3項との関係で問題となります。したがって、現行条項が直ちに無効とまでは言い切れませんが、消費者利用の可能性があるのであれば、規約全体との整合性も含め、責任制限条項の文言を一度見直しておくことをお勧めします。
早速のご回答、ありがとうございました。大変参考になりました。
ご指摘を踏まえて、該当の条項を以下のように修正してみたのですが、この内容であれば先ほどご指摘いただいた点(軽過失の場合の全部免責、故意・重過失にも適用され得る上限条項)は解消されているでしょうか。一般的な見方で結構ですので、ご意見をいただけますと幸いです。
【修正後の条文(該当部分のみ)】
当社は、本サービスに起因して利用者に生じた損害について、当社の故意または重過失による場合を除き、賠償する責任を負わないものとします。ただし、利用者が消費者契約法上の消費者に該当する場合であって、当該損害が当社の軽過失による場合、当社は、利用者に生じた通常の損害(特別の事情によって生じた損害を除きます)の範囲内で賠償する責任を負うものとします。
前項ただし書に基づき当社が損害賠償責任を負う場合、当社の賠償責任は、当該損害の原因となった本サービスについて契約者が過去12か月に当社に支払った利用料金相当額を上限とします。ただし、当該損害が当社の故意または重過失による場合は、この上限は適用しないものとします。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認いただけますと助かります。
文言としては直ちに問題ないとか思います。しかし、規約全体やサービス内容を確認しなければ判断できかねるので、正確性は担保できていないことはご理解いただけますと幸いです。