養育費なしの合意を文書化したい

夫はバツ1で、子ども2人(6歳と4歳)は前妻が親権をもっています。先月前妻から「一括で20万支払えば今後養育費は請求しない」と提案があり、夫も同意し先月10万支払っています。今月残りの10万を支払う予定ですが、メッセージのやりとりの文面だけでは心配です。
なにか法的な効力をもつ文書を作成したいですが、自作でも大丈夫でしょうか?

結論から述べると、仮にご質問にお書きのような合意を文書化したとしても、せいぜい「(相手方が請求するまでの)当面の間は養育費を支払わなくてもよい」という合意にとどまり、将来にわたって永久に養育費を免除するという法的拘束力は生じないと解されます。
一般論として、養育費を無条件かつ一律に免除する旨の合意は、子の利益に反することが明らかであるため無効(無意味)です(逆に、収入や生活状況の如何にかかわらず常に養育費支払義務を免れることができないあるいは増減できないとする合意も無効です)。特に本件では、前妻との子が成年年齢に達するまで10年以上の期間があり、「一括で20万支払えば今後養育費は請求しない」との提案それ自体が子の利益に反することは明らかではないかと思料します。よって、前妻が翻意して養育費調停や審判を申し立てた場合に、双方の収入等から養育費の支払義務が認められるならば、養育費の支払義務は認められてしまいますし、(養育費免除の合意自体が無効で許容し難いものである以上)前妻が翻意したことをもって不法行為や債務不履行に該当することもありません。

夫とは現在2歳と0歳の子がいます。また、前妻との子の次女は托卵でした。以上2点は再請求時に考慮されませんか?

あなたとの再婚後に子をもうけている事実は、扶養義務を負っている子の人数として、養育費の計算において当然に反映されます。
「托卵」という事実は、(心情的にはともかく)血縁上の親子関係の有無と法律上の親子関係の有無とは区別されます。本来は嫡出否認の手続で親子関係を切るべきでした。養育費は子のための費用であり、托卵であるかどうかに関わりなく生まれてきた子に罪はないのですから、出産した母親(元妻)の法的・道義的責任とは切り離して考えるべきでしょう。ただし、托卵であったことが後日判明したようなケースでは、托卵により出生した子の養育費の請求については、権利濫用として否定される余地が全くないとはいえません。