婚姻費用分担調停中の、支払期限が迫った子どもの学費について
現在、夫を相手方として婚姻費用分担調停を申し立てており、第1回期日は2026年10月半ばです。一方、子どもたちの学費の支払期限が同年10月末に迫っています。
子どもは2人で、第1子は私立小学校の1年生、第2子はその附属幼稚園の年少です。夫婦関係が劇的に悪化したのは2026年4月に発覚した、3年にわたる不貞が原因です。
夫は給与所得者で、昨年分の課税証明書に記載された金額は約2,600万円、私は約500万円です。ただし、私は2026年3月末に退職し、その後は個人事業主として働いており、現在の月々の収入は約10万円です。課税証明書などの資料は提示できます。
夫から現在送金されている生活費は月々10万円です。
現在も夫と同居していますが、夫は私からの連絡をすべてブロックしており、直接の会話も「話しかけるな」と拒否されるため、学費について協議できません。
今後は、婚姻費用として受け取る金額から学費相当分を積み立て、支払いに備えたいと考えています。しかし、調停で婚姻費用が決まり、支払いが始まるまでの期間を考えると、今回の10月末の学費には間に合わない見込みです。
以下について教えていただきたいです。
1. 今回の10月末に支払う学費について、夫に全額または相応の割合を負担してもらうよう、現在の婚姻費用分担調停で求めることはできますか。
2. 月々の婚姻費用全体の合意を待たず、今回の学費の支払いだけ先に取り決めたり、夫から学校へ直接支払ってもらったりすることは可能でしょうか。
3. 支払期限までに対応するため、第1回期日前に裁判所へ提出すべき書面や資料、利用を検討できる手続はありますか。
4. 私の収入について、昨年の金額ではなく、退職後の現在の収入状況を考慮してもらうには、どのような資料が必要でしょうか。
子どもたちの現在の教育環境を維持するため、支払期限までにできる具体的な対応を知りたいです。よろしくお願いいたします。
ご回答致します。
1 私学費用の負担は、通常の婚姻費用とは別枠になります。
私学費用の負担を相手方に求めることができるかは、①私学進学についての親権者の同意の有無や②双方の学歴等などを踏まえ判断されることになります。
本件は、私立小学校への入学に親権者双方が同意していると思われますので、別枠の婚姻費用として請求できる可能性があります。
この場合の、相手方に求めることができる私学費用については、通常の婚姻費用に含まれている教育費を控除した後の残額について、双方の収入の比率で割り付けて請求できるとするような考え方があります。
2、3 暫定的に先に学費について話し合うということはできる可能性があります(調停前の処分 家事事件手続法266条)。
そのほか、審判前の保全処分という制度が手続きとしては用意されています。
これらの手続きについては個人での対応は難しいのではないかと思いますので、一度、どこかで法律相談をお受けください。
4 離職証明書、現在の就労実体が把握できる売上や支出に関する資料を準備して証拠化するなどが考えられます。
西谷 拓哉 先生
お世話になっております。
このたびは、大変丁寧にご回答いただき、誠にありがとうございます。
私学費用について、通常の婚姻費用とは別枠として請求できる可能性があること、また、調停前の処分や審判前の保全処分といった手続きについてもご教示いただき、大変参考になりました。
現在、第1回調停期日よりも先に子どもたちの学費の支払期限が迫っているため、先生からいただいたご回答も踏まえ、弁護士の先生にご相談のうえ、ご依頼しようと思っております。
また、私自身の現在の収入状況についても、離職証明書や個人事業の売上・支出が分かる資料等を整理して準備したいと思います。
お忙しい中、具体的にご回答いただき、本当にありがとうございました。
今後の対応を考えるうえで大変助かりました。
何卒よろしくお願い申し上げます。