会社の運動会での負傷による治療費の自己負担分(保険外診療等)についての会社の対応について
2024年8月23日に会社主催の運動会を開催した際、社員が転倒して前歯を1本折る怪我をしました。 歯医者での治療費を労災で処理しましたが、治療が長期化し、総額370,754円かかったうち、労災でカバーされたのは224,122円でした。 カバーされなかった差額146,632円について、本人から「会社でサポートしてほしい」と要望を受けております。会社としても何か力になりたいと考えていますが、法的な義務や今後の労務管理上のリスクについて教えてください。
カバーされなかった金額の内訳は以下の通りです。
1. 保険適応外の治療費:107,200円
2. 消費税:16,500円
3. 診断書代金:7,700円
4. 保険適応外の治療のための通院費:15,232円
このような自己負担分や保険外診療費について、会社が独自に補填・サポートを行う場合の法的な注意点や、一般的な実務対応についてアドバイスをお願いいたします。
労災で支給されなかった費用について、会社が当然に全額負担しなければならないわけではありません。今回、会社主催の運動会中の事故として労災が認められたとしても、それだけで会社に安全配慮義務違反や損害賠償責任が認められるわけではなく、会場の状況、競技内容、運営方法等について会社側に具体的な落ち度があったかが別途問題となります。また、保険適用外の歯科治療費については、その治療が事故による機能回復のために必要かつ相当なものだったのか、審美目的を含むものだったのか等によっても評価が変わります。診断書代や通院費についても、その必要性を個別に確認した方がよいでしょう。
他方、会社として社員を支援したいということであれば、法的責任を認める趣旨ではなく、「会社行事中の事故に対する今回限りの見舞金・特別補助」として、自己負担額の全部または一部を補填することは可能です。その場合は、「今後、労災で補填されなかった費用は会社がすべて負担する」という前例にならないよう、今回の事故内容や負傷の程度等を踏まえた個別対応であることを社内記録に残しておくとよいと思います。まずは、自費治療107,200円の具体的内容と、なぜ労災の対象外となったのかを確認した上で、補填額を検討されるのがよいでしょう。