退職時の免許取得費用返還義務について相談したい
退職を予定しており、勤務先の費用で取得した普通自動車運転免許の取得費用(約30万円)について、退職時に返還義務があるのか相談したいです。
【免許取得の経緯】
私は入社時、運転免許を持っていませんでした。
業務上、今後車を使用することが想定されていたため、代表者から
「免許を取りに行きましょう。費用は援助します」
という趣旨の提案を受け、免許を取得することになりました。
私から「免許を取りたいので会社に費用を出してほしい」とお願いしたものではありません。
代表者から「援助します」と言われた当時のメッセージは保存しています。
【契約・誓約書について】
免許取得前に別の役員から、口頭で「今後、誓約書のような書面は必要だと思うので作る」という趣旨の話はありました。
しかし、実際にはそのような書面は作成・提示されず、私は何も署名していません。
また、
・約30万円を借りること
・返済方法や返済期限
・一定期間勤務すること
・退職した場合に返還すること
などについて、具体的な説明を受けたり合意したりした認識もありません。
【その後「貸付」と言われた経緯】
会社が私の免許取得費用を負担したことについて、他の従業員から「なぜ特定の従業員だけ費用を出してもらえるのか」という不満が出ました。
その後、役員から私にメールが届き、
「事態を収拾するために以下の認識で統一してください」
という説明とともに、
「社長と個人の二者間のやりとりであり、代表者からの『貸付』である」
という趣旨の記載がありました。
しかし、それ以前に私は「約30万円を借りる」という合意をした認識はありません。
このメールが届いた際にも、貸付契約書や借用書、返済金額・返済期限などの具体的な条件は提示されませんでした。
【免許取得後】
免許は業務で車を使用することも想定して取得しました。
しかし、取得後は現場管理者の判断により、実際にはほとんど業務で運転する機会がないまま現在に至っています。
【現在】
現在、会社との信頼関係や、現場管理者からの私個人へのパワハラを理由に退職を予定しています。
退職を申し出た際に「免許取得費用は貸付だったので返還してほしい」と約30万円を請求される可能性を心配しています。
【相談したいこと】
① このような経緯の場合、約30万円について法的な返還義務が認められる可能性はありますか?
② 当初は代表者から「援助します」と言われていた一方、後になって役員から「貸付」と記載されたメールが届いています。この点はどのように評価されるのでしょうか?
③ 貸付契約書や借用書がなく、返済方法・期限・退職時の返還などについて具体的な合意をしていない場合でも、会社側が「貸付だった」と主張すれば返還義務が生じる可能性はありますか?
④ 会社側から業務上の必要性を理由として免許取得を提案されたことや、取得後に会社側の事情でほとんど業務に使用できなかったことは判断に影響しますか?
⑤ 退職時に返還を求められた場合、その場ではどのように対応するのが適切でしょうか?
① このような経緯の場合、約30万円について法的な返還義務が認められる可能性はありますか?
→本件の事実関係を前提にすると、返還義務が認められる可能性は皆無に等しいと思います。
② 当初は代表者から「援助します」と言われていた一方、後になって役員から「貸付」と記載されたメールが届いています。この点はどのように評価されるのでしょうか?
→あくまで、金銭の授受があった時点で会社が援助のと言っていたことが重要であり、その後の会社の発言によって、遡って貸付であったことになるわけではありません。
③ 貸付契約書や借用書がなく、返済方法・期限・退職時の返還などについて具体的な合意をしていない場合でも、会社側が「貸付だった」と主張すれば返還義務が生じる可能性はありますか?
→契約自体は口頭でも成立しますが、そもそも会社は貸付だったことの立証はできず、かえって「援助」であった証拠が残っている状態なので、返還義務が生じる可能性は皆無に等しいです。
④ 会社側から業務上の必要性を理由として免許取得を提案されたことや、取得後に会社側の事情でほとんど業務に使用できなかったことは判断に影響しますか?
→会社側から業務上の必要性を理由として免許取得を提案されたことは、本件の金銭の授受が貸付ではなく援助であったことを推認させる事情になります。また、金銭の授受があった時点で、会社が業務上の必要性を理由としたということが重要であり、その後、実際には業務に使用しなかったことをもって、遡って貸付であったことになるわけではありません。
⑤ 退職時に返還を求められた場合、その場ではどのように対応するのが適切でしょうか?
→援助であるため返還義務がないことを伝え、何かに署名押印を求められても断ります。仮に、会社が最後の給料と一方的に相殺してくることがあれば、労基に事情を説明して指導してもらい、それでも解決しなければ弁護士に面談相談してください。