AI画像の無断利用について

生成AI画像の著作権の範囲についてご教示願います。
自分で描いたオリジナルキャラクターをベースに生成AIにて別の構図のイラストを生成したいとします。
自分で描いたオリジナルキャラクター(仮にA子とします)をベースとして生成AIに読み込ませたところ、
ホクロの位置・目の色・髪型・服装・ピアスの形状はA子の特徴を捉えていたが髪色が異なっていたとします。
そこで、
①元絵に文字で、「髪色:赤色」と書いたものを読み込ませ再度出力させる
②プロンプトにて「髪色を赤色に変更」
という2パターンの方法で出力させた結果、いずれも元絵のA子の特徴を完全に捉えていたとします。
この修正されて出力された画像を世に出し、第三者に無断利用された場合、
著作権を主張出来る可能性は高いですか?
勿論、自分で描いた時のクリップ動画やレイヤーは保管しており自分で描いた証拠はあります。
またA子は既存のキャラクター・ロゴは参考にしておらず自分の想像で描いたものです。

お聞きしたい要点としては、
1.A子の特徴を捉えていない箇所があり、少しでもプロンプトにて修正指示を出してしまうと
著作権として認められる可能性が低くなるのか?
2.絵心が無いため、イラスト+「文字」やイラスト+「説明」を入れた元絵から生成させた場合、
画像内のA子の著作権が認められる可能性が低くなるのか?

をご教示願います。
宜しくお願い致します。

ありがとうございます。
1点お聞きしたいのですが加筆修正とはどこまでの範囲で良いのでしょうか?
出力された画像に対して自分のニックネームを入れるだけや絵の線のラインを消したり追加したりするでは加筆修正とは言えないでしょうか?

①②いずれについても、プロンプトで修正指示を出したことや、元絵に文字・説明を加えたことだけで、著作権が否定されたり弱くなったりするわけではありません。
ただし、「元絵A子の著作権」と「AI出力画像全体の著作権」は分けて考える必要があります。

ご自身で描いた元絵は、創作的な表現であれば、絵の上手下手にかかわらず著作物として保護されます。制作動画やレイヤーデータは、創作者であることを立証する重要な証拠です。

一方、AI出力画像全体に著作権が認められるかは、人がAIを創作の「道具」として用い、どの程度の創作的な関与をしたかによります。
単に「髪色を赤色に変更」と指示しただけでは、その指示自体はアイデアにとどまり、AIが新たに生成した構図等についての創作的関与としては弱い可能性があります。
ただし、具体的な元絵を入力し、出力を確認しながら構図・表情・色彩等を具体的に調整し、必要に応じて自ら加筆した事情は、全体として考慮されます。文化庁の整理も、指示内容や修正を伴う反復、人による加筆等を総合的に判断するとしています。

また、AI出力画像全体の著作物性に疑問があっても、そこに元絵の具体的・創作的な表現が残っていれば、第三者による無断利用に対し、元絵の著作権に基づいて主張できる可能性があります。
ただし、ホクロ、赤い髪、目の色、髪型などの特徴や「A子というキャラクターの設定」自体が当然に独占されるわけではありません。元絵の表現上の本質的特徴が、無断利用画像から直接感じ取れるかが重要です。

したがって、プロンプトを使ったことを過度に心配する必要はありませんが、「AI出力画像のすべてについて著作権が認められる可能性が高い」とまでは断定できません。元絵・レイヤーに加え、プロンプト、途中の生成画像、加筆修正履歴及び利用したAIサービスの規約も保存しておくことをお勧めします。

「加筆修正」に、何%以上、何か所以上といった量的な基準はありません。形式的に手を加えたかではなく、次の二つを分けて考える必要があります。

第一に、元絵A子の著作権による保護です。AI生成や加筆修正を経ても、元絵の具体的な線、形状、色彩の組合せなどの「表現上の本質的な特徴」を直接感じ取れる場合には、元絵の著作権に基づいて第三者の無断利用を争える可能性があります。ただし、ホクロ、髪色、目の色、髪型などのキャラクター設定が共通するだけでは、必ずしも十分ではありません。

第二に、加筆修正部分自体の著作物性です。通常の文字でニックネームを入れるだけでは、署名やウォーターマークにとどまり、画像全体の著作物性を基礎づける事情にはなりにくいでしょう。また、不要な線を消す、AIの描画ミスを機械的に直す、既存の線をなぞる程度の作業も、創作性は認められにくいと考えられます。

これに対し、表情、輪郭、髪型、衣装、陰影などを自らの判断で描き直し、その部分に修正者の個性が表れていれば、少なくともその修正部分には著作物性が認められる可能性があります。

文化庁も、創作的な加筆・修正をした部分には通常著作物性が認められる一方、それだけで修正していないAI生成部分まで当然に著作物になるわけではないと整理しています(文化庁「AIと著作権に関する考え方について」40頁)。

したがって、ニックネームの追加や軽微な線の修正に創作性がなくても、元絵の創作的表現が生成画像に残っていれば、元絵の著作権による保護は別途検討できます。元絵、生成直後の画像、修正後の画像、プロンプト、レイヤーデータ及び作業履歴を一連の資料として保存しておくことをお勧めします。