元恋人から代金支払済みのライブチケットを回収したい。
遠距離で付き合っていた元恋人とライブチケットについて揉めています。
付き合っていた当時、一緒に行く予定だったライブのチケットを元恋人(Aさん)が僕の分も含めて2枚購入しました。代金は後にAさんに支払い済みです。しかし、ライブ前に別れることになりました。
私は代金も支払っているのでチケットの分配を強く求めています。しかしAさんは返金するので分配はしないと言っています。私は返金に応じるつもりはなく、分配しか受け付けないつもりです。
Aさんが私の分も含めて2枚のチケットを購入したことを明記するLINEの文面が残っています。また、チケット代金については銀行口座に送金したため、通帳に送金の履歴が残っています。
私はこのまま分配を求め続けるに足る立場にいますか?また、Aさんが分配に応じてくれない場合にはどうしたらいいですか?
以下、私見を含む回答になります。
相手方があなたのチケットを(代金を受け取った上で)購入したという代理購入の合意を重視すれば、チケットのうち1枚の所有権あるいは使用権限があなたにあり、チケットの引渡しを求める権利があるという主張が認められやすいといえます。
一方、このチケット購入には「相手方と一緒に行く」という合意も付随していたことを無視することができません。こちらを重視すれば、交際を終了させたことにより「一緒に行く」という結果の実現に重大な障害が発生しており、当然にチケットを引き渡すべきといえるかは微妙であり、むしろ返金すべきとするのが当事者の合理的意思に合致するのではないか、という判断に傾くことになると思います。
例えば、当該チケットが座席指定である場合、交際を解消した2人が当日隣り合わせになることは避けたいという心理が働くことも無理からぬところです。一方、チケットがエリア指定のアリーナ席であれば隣り合わせにならずに済むかもしれませんし、そのチケットが入手困難であったり特別席であったりすれば、判断は変わってくるかもしれません。当該チケットがチケット転売防止法に規定する特定興行入場券に該当し、券面上使用者が指定されている場合には、チケット引渡し以外に選択肢がない場合もあるでしょう。
このように、本件の紛争は、法的には「当事者の合理的意思」がどこにあるのかを追求した解決が必要になると思われます。なかなか難しい問題なので、弁護士によっても回答は異なるかもしれません。