不当解雇に対する訴訟と労働審判のメリット・デメリット
弁護士先生への質問
能力不足との不可解な理由で解雇させられました。
オーナー一族の不正資金操作を指摘したら逆恨みです。
1. 解雇訴訟。
解雇した相手への会社側の「兵糧攻め(交渉を長引かせたり、連絡を絶って時間稼ぎ)」は、裁判戦略としてよくある手口ですか?
2. 被告企業相手の返事を待ち続けるのはリスクですか?
→ 特に「解雇を受け入れたとみなされるリスク」が生じるのは、解雇からどのくらいの期間が目安ですか?
3. 訴訟ではなく「労働審判」を先に申し立てるメリット・デメリットは何ですか?
→ 金額と期間の見通しも教えてください。
4. 解決金の現実的な相場は、私の場合(年俸1500万円)でいくらぐらいですか?
→ 弁護士費用を差し引いた手取り額も知りたいです。
1.会社は解雇したら、労働者が解雇無効を争うというアクションを取らない限り何もしないのが普通です。会社から裁判をすることは通常ないので、時間稼ぎが会社の裁判戦略ということにはならないはずです。
2.時間の経過で解雇を受け入れたとみなされるわけではなく、労働者が転職するなどしたら解雇を争うのが難しくなるというだけです。それは解雇を争う場合には多くの場合、損害賠償請求ではなく地位確認請求という形式を取るためで、転職してしまってから地位確認請求をすると、場合によっては転職先を退職しないといけなくなるからです。
3.労働審判は申し立てから40日以内に第1回期日が開かれ、最大3回までしか期日が開かれず、当事者が集まったラウンドテーブルで審理されるので、申し立てから数ヶ月以内に一定の結論が出るのがメリットで、訴訟では1年以上はかかります。また、労働審判では法的に白黒つけて完全決着するのではなく、調停で金銭解決の合意を目指すケースが多いため、復職や1年以上の給与相当額支払いを求めるのは難しいと言えます。これはある意味でデメリットとも言えます。金額は4のとおり事案次第で、相手の妥協の程度も様々なので一概に金額を予想することはできません。
4.解決金の相場が、年俸額から一義的に導かれることはありません。仮に解雇したら解雇が有効か無効かについての評価が労働者に有利なら金額は高くなり、会社に有利なら金額は下がります。ですから解雇の有効性について、手持ちの証拠を洗いざらい出して分析してみないと、解決金の額がどの程度かを予想することはできません。逆に言えば、金額の多寡は手持ちの証拠次第ということになります。
>1. 解雇訴訟。
解雇した相手への会社側の「兵糧攻め(交渉を長引かせたり、連絡を絶って時間稼ぎ)」は、裁判戦略としてよくある手口ですか?
あまり聞かないですね。裁判で連絡を絶つなどすれば、相談者さんが勝ちます。交渉段階では、都合が悪ければ無視をするでしょう。
>2. 被告企業相手の返事を待ち続けるのはリスクですか?
解雇を争うことを内容証明郵便等で明らかにしているのであれば、待ち続けていても解雇を受け入れたとはみなされないでしょう。
ただ、都合の悪いことには返事をせずに放置する企業もありますから、一定の期間内に返答がなければ、法的手段に訴える方が良いと思います。
>3. 訴訟ではなく「労働審判」を先に申し立てるメリット・デメリットは何ですか?
訴訟を先に申し立てることはありません。
話し合いベースで簡易迅速に裁判所経由で解決したい場合、法的な争いがあまりなく金額だけの問題に近い場合は、労働審判を選択すべきでしょう。
着手金は30万円程度からではないでしょうか。
期間は、受任から1か月程度で申立書を作成し、それから1か月半程度で期日が開かれ、概ね、1回目の期日で結論が出ます、場合によっては、1か月先にもう一期日設けて結論を出します。法律上は最大3回の期日になっていますが、あまりそこまで行くことはありません。合意に至らず、審判に不服がある場合は、訴訟を提起することになります。
>4. 解決金の現実的な相場は、私の場合(年俸1500万円)でいくらぐらいですか?
具体的な解決は事案によりますし、弁護士報酬も事務所によってそれぞれです。
真に解雇が無効の可能性が高いのであれば、裁判所の和解額の提示は、年棒まではいかないまでもその半額近くは行くように思えますが、その金額に相手が応じないと結局裁判に移行します。
弁護士への成功報酬は、300万円以上の支払いを受けtることができる場合は、10パーセント強程度になるのではないでしょうか。
以上、私見ながらご参考まで。
1
よく、はありません。
2
通知も何もせずに1年経過した事例では、裁判官から「解雇を受け入れたといえなくもない」と言われたことがあります。
何か異議を述べておけば、もう少し大丈夫でしょう。
3
早期解決をはかり、次の仕事を円滑に始められる、トラブルをかかえている状態から解放される、という点が大きいです。
デメリットはそれほどないと思います。職場復帰を目指すなら最初から訴訟がいいです。
3と4については、解雇された後の期間や解雇理由などがわかりませんので、具体的な数字の回答は困難です。
一般的には半年分あたりを目標またはノルマに戦っていきますが、1年分を超えることもあります。