遺産分割協議書に手書きで追記できますか

遺産分割協議書を自分で作成しました。相続人全員が署名、捺印を済ませた後に記載に足りない文言があることに気づきました。足りない文言を手書きで追記することは認められるのでしょうか。以下に具体を示します。
協議書の記載
(□)出資金
○○○○組合 出資金 組合員コード○○○○○
(□)出資金の右に(配当金を含む)と手書きで追記したい
認められる場合の注意点、認められない場合の代替策についても教えていただけると助かります。

遺産分割協議に全員が署名押印した後の追記については、追記箇所又は欄外に相続人全員の訂正印を押すなど、全員の了解が分かる形にしておく必要があります。より安全なのは、既存の協議書を修正するのではなく、漏れていた事項についてのみ追加の遺産分割協議書又は覚書を作成する方法です。遺産分割協議書は、内容が矛盾・重複しない限り、複数存在しても差し支えありません。例えば、出資金に係る配当金その他付随する権利について、既存の協議書で当該出資金を取得する相続人が取得する旨を明記し、相続人全員が署名押印すればよいと考えられます。
提出先がある場合には、追加協議書で足りるかを事前に確認しておくとよいでしょう。

髙橋 俊太先生、明快なご回答をありがとうございました。追加の協議書を作成することにします。関連して質問させていただきます。①追加の協議書にも既存の協議書と同じく被相続人の氏名、本籍地、最後の住所地、生年月日、死亡年月日を記載する必要があるのでしょうか。②今後さらに漏れや新たな遺産が判明した場合の分割の仕方と既存の協議書が有効であることも記載しておきたいのですが、問題ないでしょうか。お手数をおかけしますが、ご教示願います。

①:追加の遺産分割協議書にも、被相続人を特定するため、既存の協議書と同様に、被相続人の氏名、本籍、最後の住所、生年月日、死亡年月日等を記載しておく方が安全です。どの相続についての追加協議書かを明確にし、金融機関等の提出先での確認を円滑にするため、既存の協議書と同程度の記載にしておくことが望ましいです。

②:今後さらに漏れていた遺産や新たな遺産が判明した場合の取扱いを記載すること自体は可能です。また、今回の追加協議書が既存の遺産分割協議書の効力を否定するものではなく、既存の協議書は引き続き有効である旨を明記しておくことも問題ありません。ただし、将来判明する可能性のある遺産について、あまり包括的・抽象的に処理を定めると、後日争いになる可能性がありますので、実務的には、将来新たな遺産が判明した場合には、相続人全員で別途協議する旨を記載しておくことが多いように思います。

髙橋 俊太先生、詳しくご教示くださいまして誠にありがとうございました。知識のない私にも分かるようにご配慮いただいたことにも御礼申し上げます。