賃貸マンションの賃料値上げの減額交渉及び法定更新時の更新料支払い義務について
現在築25年以上のファミリー向けの賃貸マンションに4年住んでおり更新時期となりました。
2年目の更新直前に管理会社から賃料の値上げのお願いがあり、次回更新時のさらなる値上げに承諾する内容の契約書が送られてきました。経済的に値上げは厳しく引っ越し先を探す十分な時間もなかったため、据え置きでの更新を希望したのですが協議が難航したため地域の相談窓口に助言をもらい、契約終了日までに解決しない場合は法定更新を希望したところ据え置きでの合意更新となり更新料も支払いました。
ところが、契約途中(3年目)で突然翌月から賃料を値上げしたいと連絡があり、金額も前回断った金額の2倍になっていました。当然支払えないので値上げを断ったのですが、数か月間音沙汰がなかったためこちらから連絡し再度値上げには応じられず家庭の事情で引っ越しもできないと伝えたところ、現在まで据え置きとなっています。
そして今回の更新にあたり今回も賃料据え置きでよいが、以下の内容の覚書に署名するよう求められました。
・次回(2年後)更新時の値上げ(現在の賃料+約10%)に承諾する
・法定更新となった場合も更新料を支払うこと
なお前回の契約書では法定更新の場合の更新料の支払いの記載はありませんでした。
地域の相談窓口へ相談し、納得できる内容でなければ署名するべきでないこと、法定更新の場合の更新料も契約書に記載がなければ支払わなくてよいなどの助言をもらい、覚書を下記の内容に訂正し返送しました。
・法定更新時の更新料に関する記載に二重線(更新料は合意更新の場合、従来通り支払う旨のメモも添付)
・賃料値上げの金額を約5%に訂正
・周辺相場より高額な場合や設備の故障により生活に支障が出た場合などに減額の協議ができることを追記
その後不動産会社からオーナーの意向で10%の値上げは変えられない、法定更新時の更新料の記載は削除できない、減額の協議の記載も認められないという返答がありました。
現在の賃料据え置きもあくまで入居者側の事情を考慮し、特別に行っているもので本来は値上げが当たり前というようなことも書かれていました。
ただ10%の値上げとなると同じマンションの類似の部屋の直近の新規賃料より数千円高くなります。また、周辺相場に関してはスーモやホームズなどで検索すると新築や築浅の物件ばかり表示され、ごくたまに築年数が同じぐらいで現在の賃料と同額または2000-5000円程度高い物件が表示されますが判断が難しい状況です。
覚書で5%の値上げであれば承諾できると返答したのは、同じマンションの他の部屋の新規賃料と同額程度であれば納得できると考えたからです。
訂正済みの覚書を返送し管理会社から返答があった後はまだ何も回答していません。
管理会社からは再度訂正していない覚書を送ると言われています。
仮に次回更新時の10%値上げに承諾してしまうと、経済的に破綻してしまうため2年以内に引っ越しを余儀なくされてしまいます。近年、どこも家賃が上がっておりファミリー向け賃貸の供給が追い付いていない状況のため引っ越し先が見つからず引っ越しを断念する人も多いと聞きました。(現住居もここ数か月は空室が出ていないのか、新規募集が確認できません。)いい引っ越し先があれば引っ越すのが一番いい選択だと思うのですが、引っ越しできる保証もないのに安易に賃料値上げに承諾してしまうと、最悪の場合住居を失ってしまうことになります。
また法定更新の場合の更新料支払いを承諾してしまうと、賃料の協議が難航し法定更新後、協議継続や調停などを経て短期間で退去せざるを得ない場合も更新料の支払い義務が発生し、重い負担となる可能性があります。
以上の理由で管理会社が作成した内容の覚書に署名すべきでないと考えています。
周辺相場より賃料が高い場合や設備故障時の賃料減額協議に関する記載を拒否されたことについても、不信感があります。
更新の契約については協議の上、行われるものであり管理会社やオーナーが値上げを覚書で強制したり本来は値上げするところを特別に据え置きにしているというような姿勢をとったりすることは適切な対応でないと感じています。
弁護士の方から見て、本件についてどう思われますか。法律上の問題点などはございますか。
また今後、どのように協議を進めるべきでしょうか?
相手の管理会社の口コミがものすごく悪く、入居中や退去時のトラブルが多いようなので今後が心配です。
増額請求に応じる義務はございません。期間満了までに合意できなければ法定更新となるので、無理に協議する必要もないと思います。契約書に「法定更新時も更新料を支払う」との明記がない限り、更新料を払う必要もありません。法定更新後は「期間の定めのない賃貸借」となるため、今後の更新手続き自体が不要になります。
リスクとして、大家側から賃料増額の調停や訴訟を起こされる可能性はゼロではありません(賃料が周辺相場より著しく低い場合は増額が認められることもあります)。また、修繕等が必要となった場合に十分な対応をしてもらえなくなるなど、事実上の不利益が生じる恐れもあります。