従業員の退職後の競業行為と顧客引抜きの法的対策は?
お世話になっております。
弊社従業員の退職および競業・顧客引抜きに関して、ご相談させていただきたくご連絡いたしました。
現在、弊社の従業員が退職後に独立し、弊社と取引関係にある顧客との契約を、自身または自身が設立する会社との契約へ切り替えようとしている可能性があります。
当該従業員は、在職中に弊社名義で顧客企業と契約締結に関与しており、当該契約の当事者は弊社です。しかし、退職後は自身の職業資格を活かして独立し、当該顧客に対して弊社との契約を解除させ、自身と直接契約させようとしている疑いがあります。ただし、弊社としては、在職中に弊社名義で締結した契約や、弊社の顧客情報・契約情報・価格情報等を利用して、既存顧客との契約関係を自己に移転させる行為は問題があるのではないかと考えております。
つきましては、以下の点についてご相談したく存じます。
1. 当該従業員の行為が、雇用契約上の忠実義務違反、秘密保持義務違反、競業避止義務違反、または不法行為に該当し得るか。
2. 当該従業員に対し、顧客への契約解除・契約切替の勧誘停止を求める通知書または内容証明を送付できるか。
3. 顧客企業に対し、契約当事者が弊社であること、担当者個人への契約切替や支払先変更には弊社の書面確認が必要であることを通知してよいか。
4. 必要に応じて、差止請求または損害賠償請求を検討できるか。
5. 今後、証拠としてどのような資料を保全すべきか。
現在手元にある資料は、以下の通りです。
・当該顧客との契約書
・当該従業員の雇用契約書/誓約書
・当該従業員が顧客対応を行っていた記録
・報酬配分や手数料に関する社内資料
・顧客情報、契約条件、価格情報等に関する資料
本件について、早めに対応方針を確認したく、可能であれば面談またはオンライン相談のお時間をいただけますでしょうか。
何卒よろしくお願いいたします。
貴社において当該従業員との雇用契約あるいは就業規則において、競業避止義務に関する定めはありますでしょうか。
かかる定めがある場合には、これに基づき損害賠償請求等を行うことが考えられますので、まずはそのような定めがあるかご確認いただければと存じます。
また、当該元従業員が利用した疑いのある貴社の顧客情報や取引情報等が不正競争防止法上の「営業秘密」に該当する場合には、損害賠償請求のほか差止請求をする
事が可能です。
「営業秘密」に該当するかどうかについては、当該情報について①秘密管理性②有用性③非公知性の3要件を満たす必要がありますので、この点を確認する必要があると考えます。