不同意わいせつ被害による相談

職場の同僚2人の3人で飲みに行き、1人を送った後に加害者の車で眠ってしまい、わいせつ被害に遭いました。
数日後に被害届を提出し、弁護士にも依頼しました。
加害者は弁護士を立てて謝罪と賠償をしたいとの示談を持ちかけられましたが、私は法的制裁と被害に遭った事実を記録として残したいので被害届を取り下げたくありません。
また防犯カメラの映像もなく下着も洗ってしまい、証拠が弱いので警察の人からも不起訴の可能性が高いとのことで、保険としての意味と金銭的制裁という意味も兼ねて賠償も請求したいのですが、可能でしょうか?
もしも加害者が被害届を取り下げないなら賠償はしないと拒否して、不起訴になってしまったら、諦めるしかないのでしょか?

示談については,双方の合意があって成立するものですので,被害届の取下げや宥恕文言の記載を条件として求められているとすれば,それらに応じない限り示談金として金銭を得ることは難しいでしょう。

また,起訴が難しいという状況の場合,相手がやったことを認めているのであれば民事上の慰謝料請求等も考えられますが,相手が認めていることについて証拠が必要です。

刑事事件の中で,不起訴になってしまうくらいなら示談としてお金を支払ってもらうという対応をするのか,示談はせず,民事で争っていくのかについてはご依頼の弁護士としっかり相談された方が良いでしょう。

被害届を取り下げないことと、加害者に対して慰謝料等の損害賠償を請求することは、基本的には別の問題です。そのため、被害届を取り下げないからといって、当然に賠償請求ができなくなるわけではありません。相手方が「被害届を取り下げないなら支払わない」と述べたとしても、それは任意の示談に応じないという話であり、民事上の請求権自体がなくなるものではありません。また、仮に刑事事件が不起訴となった場合でも、それだけで民事請求が不可能になるわけではありません。もっとも、民事請求をする場合にも、被害事実をどの程度立証できるかは重要です。警察への申告内容、被害直後の相談状況、相手方とのやり取り、謝罪や示談申入れの内容、医療機関の受診記録等が証拠として意味を持つことがあります。示談についても、相手方が応じるのであれば、被害届の取下げを条件とせず、民事上の損害賠償として支払を受けるという解決もあり得ます。
被害届は取り下げない方針を維持したうえで賠償請求を行うことが可能か、証拠関係も含めて依頼中の弁護士と具体的に相談されるのがよいと思います。

最終的には依頼されている弁護士の方と相談し、納得のいく結論を選ばれた方が良いと思いますが、方針について私見を述べるとすれば、
>防犯カメラの映像もなく下着も洗ってしまい、証拠が弱いので警察の人からも不起訴の可能性が高いとのことで、

 この場合に最悪の結果として考えられるのは、刑事事件としての立件もできず、その後の民事の損害賠償請求事件の証拠も不十分なため相手が否認した場合に請求が認められず、何も獲得できないことです。現在、加害者の代理人として選任されている弁護士は刑事事件の弁護人と思われますが、この方は刑事事件の終結(具体的には本件であれば不起訴処分の可能性が高いのでしょう)とともに業務を終えるため、その後の民事事件には基本的にタッチしません(もちろん、報酬を別途貰うことで関与する場合もありますが、基本的には別事件です)。
 「今、加害者が争っていない刑事事件について、刑事事件の処分が出た後に民事事件として請求を受けた時に否認するなどということがあり得るのか?」という点については、現実にそのような例は多数存在します。特に、刑事事件の弁護人と、民事事件の代理人弁護士が別の人間の場合は、そういう事態は十分考えられます。

 そうすると、現在刑事弁護人がついている状況で示談をすることが、被害に対する金銭による損害回復という点ではベストの場合も多々あろうかと思います。

 なお、「被害届の取り下げ」ということですが、起訴不起訴を判断する検察官が重視するのは被害届の有無ではなく被害回復の有無と処罰感情であるため、被害届取下げ書を警察に提出したところで、示談金を受け取った事実があればそれは少なからず処分結果に影響を及ぼします。

 多くの場合において、「金銭的に十分な満足を得たい」というご要望と、「相手に最大限の刑事罰のペナルティを与えたい」というご要望は両立しないことが多いため、その点を踏まえて結論を出される方が良いと思います。

様々な観点からの貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
よくよく検討したいので、引き続き回答を募集したいと思います。