夫が風俗店女性(頂き女子)に結婚を仄めかせられ貢いだ100万円、返還請求の可否は?

夫が、風俗店勤務の特定の女性から結婚をほのめかされ、現金100万円を渡してしまいました。
この100万円について、相手女性に対して返還請求が可能か、またどのような法的構成や進め方が現実的かをご相談したいです。

・夫は風俗店に勤務する特定の女性と継続的に接触していた。
・その女性との間で、「1000万円で結婚してあげる」との話があった。
・その後、夫は当該女性に現金100万円を渡した。
・その後も女性から「今しかチャンスない」「いつでも待ってる」など結婚を匂わせるような発言がある。
・最終的に夫は「1000万円は払えない」となり結婚の話は実現していない。
・この100万円が単なる贈与ではなく結婚を餌に交付させた金銭であると考えている。
警察には相談済みですが、結婚詐欺として立件するのは難しいようです。

⚪︎現時点である証拠
・1000万円の話をしている音声
・100万円を渡したという音声
・結婚を匂わせる音声
・夫本人の証言

・「結婚」という単語自体が明確に録れていない部分がある。
・100万円が1000万円の一部払いであることを直接示す証拠は弱いかも。
・現金手渡しのため送金記録はない。

⚪︎希望
ベストは、裁判に至る前に相手女性から100万円を返還してもらうことです。
ただ、弁護士費用等を含めて最終的に大きな赤字にならないのであれば、民事で争うことも視野に入れています。

【質問1】
この事案で、相手女性に対して返還請求できる可能性はありますか。

【質問2】
裁判前に返還を求める場合、内容証明や弁護士名での通知でどの程度見込みがあるでしょうか。

【質問3】
不当利得返還、不法行為、詐欺取消し等のうち、どの法的構成が現実的でしょうか。

【質問4】
費用対効果の観点から、受任して進める価値がある事案か率直にご意見を伺いたいです。

請求自体が難しいと考えます。

そもそも夫は結婚しているのですから、その風俗嬢と結婚すること自体が困難です。
単に好意に基づいて金銭を支払ったと考えるのが普通でしょう。

したがってどのような構成をとったとしても、費用をかける意味は見いだしにくいです。

あえて言うなら不貞慰謝料請求の可能性が一応あります。

>・その女性との間で、「1000万円で結婚してあげる」との話があった。
・その後、夫は当該女性に現金100万円を渡した。
・その後も女性から「今しかチャンスない」「いつでも待ってる」など結婚を匂わせるような発言がある。

「相手の女性が結婚する意思がないのに結婚する意思があるかのように装った」という点がそもそものスタートラインですが、これが満たされたとしても、そもそもご主人は現在の日本の法律下ではその女性と結婚すること自体が不可能ですから、「欺罔行為により錯誤に陥った」という前提が充足されないように思います。
警察が「結婚詐欺での立件は難しい」と判断した理由はおそらくこの点によると思います。

 のみならず、婚姻関係にある男性が他の女性と婚姻することは民法90条の公序良俗に反する契約ですから、不法原因給付としてこの返還請求は拒否されると考えることが自然だと思います。不当利得返還請求が不法原因給付となる場合、不法行為の損害賠償請求も同様に許されないと考えるのが通説です。

 他方、風俗での男女関係でも不貞行為の慰謝料請求自体は可能ですが、一般の男女関係の不貞と比較して、その慰謝料額は相当低額に見積もられます。
 また、ご承知かもしれませんが、不貞行為は共同不法行為ですので、先方の女性が相談者に支払った金銭の50%はご主人に求償されます。
 
 以上の点から、率直に言って弁護士に委任する場合の費用対効果は見込めないと考えます。