侮辱罪や名誉毀損の逮捕に必要な手続きとは?

侮辱罪や名誉毀損などの逮捕について。
この場合、被疑者を逮捕するには
被害者が告訴をしなくてはなりませんか?
告訴してから、警察は捜査を開始しますか?
被害届を出して、捜査後、逮捕するために告訴しますか?
被害届は出さないが、被害相談を警察にして捜査後、逮捕するために告訴することはありますか?

被害者が被害届の提出または刑事告訴を行うことが多いです。
被害相談のみで逮捕に至るケースは少ないでしょう。

被害届でも逮捕までされるのでしょうか?
親告罪ではありますが。

お書きのとおり、名誉毀損罪・侮辱罪は親告罪ですので、警察が強制捜査に踏み切るためには告訴を求められることは多いです(法律上は告訴は起訴までに行えばよいのですが、逮捕案件であれば逮捕時点で告訴扱いにするでしょう)。
また、被疑者を逮捕するためには、逮捕要件である罪証隠滅・逃亡のおそれが必要です。

以下はネットの誹謗中傷事案を前提に書きますが、捜査機関は、ネット誹謗中傷事案では、投稿者の特定(つまり被疑者の氏名や住所など)は被害者側が発信者情報開示請求を行う等して証拠を持ってきてほしいと求めてきます。つまり、警察が自ら積極的に被疑者(投稿者)の特定に動くことは基本的にないのが実情です(自殺者が出たとか告訴人が著名人・政治家・皇族であるなどの重大事案は別かもしれませんが)。
また、ネット投稿の場合、その投稿内容とアカウント情報・アクセス記録等の情報を警察が確保できれば、一般的には罪証隠滅のおそれは乏しく、あとは被疑者が逃亡するおそれがあるかどうかがポイントになります。
さらにいえば、逮捕すると最大23日以内に起訴・不起訴の判断を迫られることになりますので、(処分保留で釈放の上捜査することもあるとはいえ)名誉毀損罪や侮辱罪による逮捕・勾留案件は多くないというのが実情だと思います。
なお、ネット誹謗中傷事案ではない場合には、事情が変わってきます。

被害届で警察が捜査することはありますか