道義的責任という責任の取り方とは?

円満退職した半年後部下が1億の持ち逃げをしてしまいました。道義的責任を問われていますが果たして責任はあるのでしょうか?
あるとするなら何をすべきなのでしょうか?

道義的責任という言葉は、法的責任がないときに使われたりする言葉です。
相手があなたに何を請求しているのかにもよりますが、相手があなたに何等かの請求権等が存在すると証明できなれば、現時点であなたがするべきことはないということになりそうです。

詳細不明ではあるのですが、貴方が退職した後に、元部下による不正が発覚したというご趣旨であれば、法的責任と道義的責任は分けて考える必要があります。
単に「元上司だった」「過去に部下だった」というだけで、当然に1億円の損害について法的責任を負うものではありません。会社が貴方に損害賠償請求をするには、在職中の管理監督義務違反、引継ぎの不備、不正の兆候を知りながら放置したことなど、具体的な義務違反と損害との因果関係を主張・立証する必要があります。なお、在職中から会計処理や現金管理の不自然さを認識していた、部下に過度な権限を与えたまま放置していた、退職時に重要な情報を引き継がなかった等の事情があれば、会社から問題視される可能性はあるでしょう。
対応としては、まず会社から何を求められているのかを明確にすることが重要です。謝罪、調査協力、金銭負担、始末書提出など、求められている内容によって対応は異なります。不用意に責任を認める文書を作成したり、損害負担を約束したりすることは避けるべきです。一方で、在職中の業務内容、権限分掌、引継ぎ資料、不正を認識していなかった事情を整理し、必要な範囲で調査に協力することは考えられます。
仮に、金銭請求や責任追及を示唆されている場合には、会社とのやり取りを保存し、弁護士に相談したうえで対応なさった方がよいでしょう。

ご自身が上司であったというだけで責任を追及されるということはありません。

道義的責任とは、法的には責任がないにもかかわらず、周囲との軋轢の回避のために任意で対応する場合に使われるかと思われます。

具体的にどういう経緯で何を請求されているかについて、個別に弁護士に相談をされると良いでしょう。