隣地実家に住む兄と遺産分割協議が難航。家裁審判の予測と今後の法的準備について
1. 相続関係と相談者の状況
• 被相続人: 父(先月他界、母も数年前に他界)
• 相続人: 三人兄弟(長男、次男:私、三男)
• 私(相談者)の状況:
• 60代。妻と二人で建物D(私の持ち家)に居住。子供は市外で独立。
• 父の生前、長年にわたり隣地で父の介護・生活支援を担当。
2. 遺産の詳細
• 現金: 5,000万円
• 不動産(計3件):
1. 建物A: 木造築50年(父の名義)
2. 土地B: 建物Aが建っている土地(父の名義)
3. 土地C: 私の自宅(建物D)が建っている土地(父の名義)
• ※土地Bと土地Cは隣接しています。
3. 各相続人の主張
• 私(相談者): 土地Cを「代償分割」で取得。建物A・土地Bは、老後の管理負担も考慮し「換価分割(売却)」を希望。
• 長男(70代・独身子なし・県外住): 建物A・土地Bを「代償分割」で取得し、定住を主張。
• 入居の経緯: 父が亡くなる数日前から、父の同意のもと一時的に建物Aに宿泊していました。父の死後もそのまま県外の自宅には帰らず、現在も建物Aに居住を続けています。
• 三男: 強いこだわりはないが、長男の主張に同調する傾向にある。基本的には法定分通りの現金を希望。
4. 対立の背景と懸念
長男自身から直接「介護をしてほしい」等の要望があるわけではありません。しかし、長男は70代・独身・無免許であり、周辺に公共交通機関や病院が乏しい環境のため、いざ定住が始まれば、隣接して住む私が実質的に生活支援を一手に担わざるを得なくなることが明白です。
私自身の老後生活への影響が非常に大きいため定住に反対していますが、長男は「思い出を守りたい」と感情的になっており、協議が平行線となっています。
5. 相談事項
① 遺産分割審判の見通し
審判になった場合、長男の「居住希望」と、私の「売却希望」、どちらが優先される傾向にありますか。
② 現状の清算と法的リスク
• 父の同意があったとはいえ、相続開始後も居住し続けている長男に対し、使用している光熱費等を相続分から差し引くことは可能ですか。
• 長男が建物Aに居住し続けている既成事実が、分割協議において有利・不利に働くことはありますか。
③ 今後の法的準備と家庭裁判所の手続きについて
自分の希望通りに進めるため、今から準備しておくべきことがあれば教えてください。また、話し合いがまとまらない場合に調停を申し立てる適切なタイミングや、注意点についてもアドバイスをお願いします。
④ 折衷案の検討
「建物A・土地Bを私と長男の共有名義」にし、「定住しない」ことを条件にする案などは、将来のリスク(二次相続等)を含め実務的に見てどうでしょうか。過去の類似事例で有効だった解決案があればご教示ください。
① 遺産分割審判の見通し
長男が現在住んでいるのであれば、長男が代償分割で取得することとなると思われます。
もちろん、代償金が支払える前提となります。代償金は預金の取得分から支払うのでもかまいません。
② 現状の清算と法的リスク
相続開始後の光熱費は、長男が使用したものなので長男が支払うべきものと思われます。
そもそも相続開始後の水道光熱費は誰が支払っているのでしょうか。
遺産分割協議の中で合意ができればそれによります。
相続分から引くことは原則はできないですが遺産分割の方法によってはできる場合があります。
③ 今後の法的準備と家庭裁判所の手続きについて
話し合いでまとまらなければすぐに調停を申し立ててよいとは思います。
ただし、長男が相続発生前から住んでいて、代償金を支払えるとすれば、
あなたの希望が通る可能性は低いと思われます。
④ 折衷案の検討
共有にして誰も定住しないとすると、結局売って代金を分けるほかなく、あなたの希望が通ったのと同じなので
折衷案ではないと思います。
あなたが住んでいる土地は代償分割で取得してよくて、相手が住んでいる土地建物は相手が代償分割で取得することは許さないということは、通りにくいと思います。
折衷案とすれば、あなたが住んでいるところも含めて全部売って代金を分けるということではないでしょうか。
しかし、それはあなたにとって現実的ではないので
あなたも長男もそれぞれ代償分割で不動産を取得し、
長男の介護等は将来、次男とあなたで必要になったときに協議や調停で決めることとしたらよいと思います。