身に覚えのない債権譲渡通知、連絡せず様子見で問題ない?
小さな会社を経営しています。
先日、ファクタリング会社から当社宛に「債権譲渡通知書」が届きました。内容は、ある個人事業主(譲渡人)が当社に対して有する「令和7年12月から令和11年までに発生する一切の債権」をファクタリング会社へ譲渡した、というものです。
しかし、譲渡人は当社にとって全くの見知らぬ人物で、一切関係がなく、当該債権は現在・将来ともに存在しないと断言できます。通知書には形式的な押印や連絡先が記載されており、ファクタリング会社も実在しますが、書面の真偽や相手方の実態について不審な印象を受けています。そのため、こちらから連絡することでかえって当社が巻き込まれるのではないかという不安があり、積極的に関わりたくないというのが正直な気持ちです。
現時点では、ひとまず様子を見て、仮に支払督促や訴訟等の動きがあった段階で対応する方法も考えています。仮に支払督促等が来た場合でも、「その債権の根拠となる証拠をご提示ください」として対応すれば十分ではないかと考えています。
このように初動で連絡を行わない場合、法的に不利になる可能性や不利益が生じることはあるでしょうか。
実務上、こうした状況ではどのように対応するのが適切か、ご意見をいただけますと幸いです。
そこまで考えておられるなら、とりあえずは様子見ということでよろしいのではないでしょうか。
ただし、万が一にも先方が何らかの法的措置をとってきた場合は、少なくとも現物を弁護士に見せて法律相談されることをお勧めします。
債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をしなければなりません(民法467条1項)。本件では譲受人のファクタリング会社から貴社宛に「債権譲渡通知書」が届いたとのことですから、譲渡人による通知ではないため、債務者対抗要件が充足されていないでしょう。この観点からは、当該ファクタリング会社が詐称譲受人の可能性があるとすら指摘できるでしょう。
次に、たとえファクタリング会社からの「債権譲渡通知書」であっても、それが譲渡人の個人事業主の委託を受けてなされていた場合等であり、債務者対抗要件の問題をクリアされていたとしても、当該ファクタリング会社が譲受債権請求訴訟を提起する場合、譲受債権の発生原因事実を立証しなければなりません。
「譲渡人は当社にとって全くの見知らぬ人物で、一切関係がなく、当該債権は現在・将来ともに存在しないと断言でき」ないということであれば、この立証の見込みが立たないでしょうから、訴訟になったとしても、かかる点で争うべきでしょう(といっても否認すれば足りると思います。)。
以上述べましたが、令和7年12月から令和11年までに発生する一切の債権となれば、約4年という一定の期間の将来債権譲渡となり、訴求されている債権の額も相当程度の金額になっていると推察します。ご不安な気持ちを解消するために、法律事務所にご相談に赴くことを検討されても良いでしょう。
ご回答いただきありがとうございます。
いずれのご意見も拝見し、現時点では様子見でも大きな問題はない可能性がある一方で、念のための対応も検討すべきかと理解いたしました。
また、万が一相手方が何らかの法的措置を取ってきた場合には、その際には現物を持参のうえ、弁護士の方に相談させていただきたいと思っております。
その上で一点整理させてください。
当社としては、譲渡人とは完全に無関係であり、当該債権は現在・将来ともに一切存在しません。そのため、仮に相手方が訴訟等に至るとすれば、どのような根拠や証拠に基づいて請求してくるのか疑問に感じております。仮に請求がなされるとすれば、事実に反する資料や偽造された書面等が用いられる可能性もあるのではないかと懸念しております。
このような前提であれば、仮に訴訟等となった場合でも、債権の存在自体を否認することで対応できるとの理解でよろしいのでしょうか。
また、このような状況において、事前に連絡をせず様子見とした場合、法的に不利になる可能性や不利益が生じることはあるのでしょうか。