内容証明の住所について
内容証明の住所を住民票に記載されている住所以外で送ろうかと考えています。場所は祖母の住所で、1週間以上滞在する予定なので自分用の受け取りや、相手からの返事をこちらに届くようにしたいのです。
「債権回収」分野の「内容証明郵便」のご相談なので、「債権回収目的での内容証明郵便」との前提でお話しします。
その場合、内容証明郵便は、法的に「請求」と「時効中断(但し半年以内に提訴しないと中断しなかったことになる)」という法的効果がありますが、そのような法的効果を後日裁判で確認したい場合には、住所が違うことは「住所地と名前による特定における、ご相談者との同一性」の観点で、少し面倒なことになる可能性があります。
他方で、そのような「請求」や「時効中断」はどうでもよく、つまり裁判予告を伴う請求を相手方に認識させるという意味合いのみであるということであれば、住所地は特にどこでも良いと思います。
ただ、1週間滞在するだけとのことであれば、その住所地にするメリットはほぼなく、デメリットしかないと思われます。
デメリットは、上記のように①「住所地と名前による特定における、あなたの同一性」の観点で、裁判で内容証明郵便を利用するのを難しくさせる法的デメリットが考えられる点、②相手方にも同一人でないとの言い訳を与える可能性がある点、③相手方の通知がその後も祖母の家に届けば、祖母に迷惑をかける点、④相手方から債務不存在請求訴訟が提起され、内容証明郵便を証拠として、祖母の家に届いて送達が認められ、欠席判決にでもなれば、あなたの知らないうちに債権回収が不可能になってしまう可能性などが考えられます。
そもそも、内容証明郵便(裁判予告)を出さないと回収が難しくなっている段階で、弁護士名でなくご相談者の名前での内容証明郵便でお金を返してくれる可能性は限りなく低く、裁判予告をしても(弁護士名の場合と異なり、相手方に裁判をされるという現実的実感を伴わないため)無視して通知すら返してこないので、1週間の滞在期間内に通知が届く可能性は極めて低いと思われます。
それでも内容証明郵便を出すということであれば、上記のように祖母宅にしない方がいいと思われます。
後日裁判で内容証明郵便を利用することができるからです。
補足)ご相談者は「1週間以上」と書かれていますが、「1週間で退去する可能性もある」ことを考慮し、最短の「1週間の滞在」の場合として回答しています。