婚約破棄の基準と慰謝料について

婚活パーティーで知り合った方と付き合って1年程度で同棲をしました。そこから半年程度たった頃に性格の不一致という理由で振られました。
同棲の際、お互いの両親には挨拶をしています。また、友達にも紹介済みです。同棲の際の契約は婚約者と記載しています。
ですが、家族や友達に婚約者という形で紹介はしていません。結婚の話も明確にはしていませんが婚活パーティーで知り合った際に子供が欲しい話や結婚願望がある話はしています。
付き合ってから同棲まで費用は割り勘にしていました。

ここで質問です。
①以上を踏まえて婚約破棄になり慰謝料を請求できるのかどうか?
②慰謝料を請求した場合いくら程度要求できるのか?
③弁護士の先生に依頼した場合と慰謝料を請求した場合の費用差はあるのか?

ご指導のほどよろしくお願い致します。

ご質問に回答いたします。

質問①
婚約破棄を理由とする慰謝料請求が認められるためには、
・婚約が成立していること
・婚約破棄(解消)に正当な理由がないこと
が必要です。
ご記載の内容からは、結婚の話をされていないのであれば、婚約が成立していなかったと考える方向性の事情になります。
もっとも、ご記載のとおり、婚活パーティーで知り合われたという点は、通常の出会い方と比べて、婚約が認められやすい事情かとは思います。

婚約が成立している場合は、性格の不一致というだけでは、破棄に正当な理由はない可能性が高いので、慰謝料請求が認められる可能性は十分あります。

質問②
要求する金額は、ご質問者様の自由です。
仮に裁判をした場合に認められる可能性がある金額は、50万円から100万円程度であることが多いと思われます。

質問③
「費用差」がどのような趣旨がわかりませんので、弁護士費用をお支払いになった場合のお手元に残る金額という点の回答をいたします。
弁士費用はご依頼になる弁護士によって異なりますが、
仮に慰謝料50万円が支払われた場合は、弁護士費用等を引いた後にお手元に残る金額は、10万円から20万円程度になってしまう可能性はあるでしょう。

また、弁護士にご依頼になった場合と、ご自身で対応される場合で、最終的に受け取れる慰謝料の額に違いがあるかという趣旨であれば、
弁護士にご依頼いただいた方が、多くの慰謝料を得られる可能性は高まるでしょうが、
あくまでも可能性ですので、確実に増額できるというものではありません。
(裁判をされた場合は、認められる慰謝料の額の1割を弁護士を依頼したことに対する損害として上乗せされることはあります。
例えば、50万円の慰謝料の場合、5万円を上乗せして、55万円の支払が認められることがあります。)

ご質問に対する回答は以上ですが、可能であれば、ご依頼になるかは別にして、お近くの弁護士に直接相談されて、今後の対応についてアドバイスを求めることをおすすめいたします。
ご参考にしていただけますと幸いです。

①:婚約破棄を理由とする慰謝料が認められるためには、単なる交際ではなく「法的に婚約が成立していた」と評価できる事情が必要になります。典型的には、結納、入籍予定日の合意、結婚式準備などです。ご記載の事情では、同棲していたことや双方の両親への挨拶は婚約を基礎づける事情として考慮され得ますが、結婚の明確な合意や具体的な入籍予定がなかった場合には、法的な婚約とまでは評価されない可能性もあります。そのため、必ずしも婚約破棄として慰謝料請求が認められるとは限りません。

②:仮に、婚約が成立していたと評価でき、かつ、婚約破棄と評価される場合、慰謝料額は事案ごとに異なりますが、実務上は数十万円から100万円程度の範囲で判断されるケースが多いと思われます。

③:相手方に対する請求額との関係を踏まえた弁護士費用と手元に残る金額に関するご質問という前提での回答となりますが、弁護士費用の設定は事務所ごとに異なります。例えば、慰謝料請求額が100万円程度の事案であれば、税別で着手金10万~20万円程度、成功報酬として得られた金額の10~20%程度といった水準で設定されるケースが比較的多い印象です。請求額や見通しとの関係で、費用対効果も踏まえて弁護士への相談・依頼を検討することになるでしょう。