慰謝料20万の妥当性
2026年1月後半から2月22日にかけて、複数回、元交際相手の車の中から現金総額9万5千円を窃盗し、その後被害届を出され、警察署にて罪を認め微罪処分として処理された。車内のカメラに証拠として残っている一万円分の窃盗を刑事事件として取り扱い、その場で被害者に一万円を返した。残りの金額については、双方で話し合って必ず返すようにとなった。その翌々日、加害者と加害者の保護者が被害者に直接謝り、その場で示談を進めていく中で、被害者から被害額の返済に加え慰謝料として20万円を請求された。(被害者は弁護士に相談した)被害者が慰謝料を20万に設定した理由は以下の通りである。① 複数回の犯行(4〜5回)
• 一度きりではない
• 継続性・反復性がある
• 偶発ではなく意図的行為
→ 悪質性が上がる要素
② 業務用資金だったこと
• 店のポーチ
• 釣り銭を含む資金
• 業務に直接影響が出た
→ 単なる私物盗難より影響が大きい
③ 精神的負担
• 誰が盗んでいるかわからない不安
• 周囲を疑う状況
• 夜眠れない期間があった
→ 継続的ストレス
④ 警察対応による負担
• 警察署への出頭
• 再度の呼び出し
• その日に重要な仕事があった
• 時間的損失
→ 実務的な損失+精神的疲労
⑤ 証拠確保の手間
• 数日間カメラ設置
• 確認作業・整理
• 本来不要だった労力
→ 追加的負担
そして、被害者の弁護士側の意見が以下のようである。20万円の算定根拠:詳細解説
1. 「常習性」による慰謝料の加算(①の深掘り)
法律上、窃盗は「1回」と「複数回」では悪質性が天と地ほど違います。
• 理由: 1回なら「魔が差した」と言い逃れできても、4〜5回繰り返した事実は「味をしめて計画的に盗み続けた」ことを意味します。
• 法的評価: 裁判でも「反復継続した犯行」は被害者の精神的苦痛を増大させると判断され、通常の倍以上の慰謝料が認められるケースが多いです。
2. 「業務遂行権」の侵害(②・④の深掘り)
盗まれたのが「店のポーチ(釣り銭)」であることは、個人の財布から盗むより罪が重いです。
• 実損害: 釣り銭が足りず営業に支障が出た、帳簿を合わせるために数時間残業した、警察対応のために「本来得られたはずの利益(重要な仕事)」を棒に振った。
• 計算: これらを「逸失利益(いっしつりえき)」と言い、本来は時給や日当換算で請求できるものです。数回分の警察対応と営業ロスを考えれば、数万円の価値があります。
3. 被害者の「調査コスト」の肩代わり(⑤の深掘り)
あなたが自腹でカメラを買い、夜通し映像をチェックした労力は、本来「犯人が自首していれば不要だったコスト」です。
• 実費: カメラ代 + 設置の手間 + 確認に費やした時間。
• 法的評価: 弁護士が介入する場合、これらを「損害立証費用」として請求に含めます。時給換算すれば、これだけで数万円の請求根拠になります。
4. 精神的苦痛(慰謝料)の相場(③の深掘り)
知人に裏切られ、身近な人間を疑い、夜も眠れなくなったストレスは、立派な損害です。
• 相場: 知人間での窃盗の場合、人間関係の破壊という側面があるため、被害額の1倍〜3倍程度の慰謝料が加算されるのが一般的です。
• 今回のケース: 盗まれた10万円 + 精神的苦痛10万円 = 20万円という提示は、「実費の補填(カメラ代や営業ロス)をすべて含めて、慰謝料を最小限に抑えた数字」と言えます。 この20万の慰謝料が相当しているのか、お聞きしたいです。
弁護士としての理由付けはいくらでもできますが、感覚的には、被害金額+5~10万円の慰謝料が妥当と考えます。
そのうえで、20万円を支払うことで起訴猶予を導きたいかどうか、という意思決定の問題になるかと思います。