家事調停審判で相手が即時抗告、こちらの反論(審判とは異なる内容)は可能か?

家事調停の審判に、相手のみ即時抗告をした場合の相談です。

相手のみが即時抗告を行った状況ですが、こちらもこちらの主張が通った訳ではないので審判結果に満足した訳ではありませんでした。しかし、家事調停では附帯抗告は出来ないとのこと…。こちらの答弁書(反論書)には、審判結果推す内容しか記載出来ないのでしょうか?審判結果を無視して、調停で行っていた自分の主張を記載する事は出来ませんか?

まず、家事審判事件における審判で附帯抗告の制度が設けられていない理由は、裁判所が公益的•後見的見地から裁判所に認められた裁量に基づき権利関係を形成する性質を有すること等に鑑み、家事審判手続きにおいては不利益変更の原則を適用しないとされたことによります。
 つまり、高等裁判所は、一方当事者から抗告された以上は、公益的•後見的な立場から、抗告人にとって有利であるか不利であるかにかかわらず、高等裁判所が正しいと考えた決定ができることになります。
 そのため、当事者の一方のみが家庭裁判所の審判に対して即時抗告し、相手方当事者は即時抗告をしていなかったとしても、
高等裁判所は、抗告人にとって家庭裁判所の審判よりも不利に(相手方当事者にとって家庭裁判所の審判よりも有利に)決定を行う可能性があります。

>こちらの答弁書(反論書)にはしか記載出来ないのでしょうか?審判結果を無視して、調停で行っていた自分の主張を記載する事は出来ませんか?
→ 以上のような家事審判事件の手続きの性質を踏まえ、審判結果よりもあなたに有利な内容となるよう主張しておくことも可能です。
 ただし、担当する高裁(担当部)によって、手続運用に差が見られることもあります。あらかじめ期限を指定して、抗告人•被抗告人に主張立証の機会を付与する場合もあれば、被抗告人(抗告人の相手方)に反論の機会を特に付与することなしに高裁としての決定を出してしまうこともあるので、反論をしておきたいのであれば、高裁の担当書記官に連絡し、反論書面の提出意向があることを告げ、いつ頃までに提出をしておく必要があるかを確認してとよろしいかもしれません。

とても理解し易いご回答をありがとうございます。感謝致します。