不同意性行被害届取り下げ
15歳の少女と22歳の大学生が同意の元、性行為を行いその際に撮影した動画が少女の保護者に見つかり警察に相談しました。そして事情聴取を被害者に行った後数ヶ月後に本格的に動いていいかの確認が保護者にありました。それを聞いた少女が加害者の人生を壊したくはないと強く主張をし取り下げないなら自殺するといったため、家族内で相談しました。警察に確認したところ現段階では逮捕直前ではなく取り下げは可能であると言われました。両親としては、性行為の動画さえ消されれば、法的に相手を処罰する意思はないことを警察に伝え警察により消去を行うことをお願いしました。その結果警察は、任意の消去依頼として加害者の家に事前連絡なしで行くと返答が来ました。
また、娘が言うには既に全て消去済みであるとのことです、既に消去されていた場合も含めて。
このような事例で、取り下げた場合実際に事実上捜査が終わることはあるのでしょうか。娘の精神的状態もみて心配しています。示談はせずにこちらの意思としての被害届等の取り下げです。
前提としてお伝えしなければならないのが、15歳の少女と5歳差の成人が性交等を行った場合、不同意性交罪が成立するということです。
また、少女の性的姿態を撮影していた場合には、不同意性交罪に加え、性的姿態等撮影罪等が成立します。
そして、不同意性交罪のみでも法定刑は5年以上の拘禁刑であり、極めて重い罪です。
そして、不同意性交罪は、
① 本件のように年少者との年齢差を根拠とする場合
② 成人に対して暴力又は脅迫を用いて行われる不同意性交の場合
の法定刑を区別していません(量刑に差はある)。
これは、立法趣旨として、未発達な少年少女に対する性的自由を保護する必要性があるという考え方が反映された結果であると考えられています。
率直に申し上げると、
少女の性的姿態等が証拠として提出され、犯人も特定されており、さらに被害届が提出されており、当時は被害者に処罰感情があったにもかかわらず、数か月にわたり捜査が進展せず、現時点において犯人が逮捕されておらず、捜索差押えも実施されていないという状況については、捜査実務からすると不自然さを感じるのが正直なところです。
もっとも、不同意性交罪は、強姦罪が親告罪であった時代の名残+密行性の高い事件類型でもあり、被害者が処罰を強く望まない場合には、公判を維持することができないことが多いため、捜査が積極的に進行しないケースがあり得ることも事実です。
そのため、現時点で言えることは、
捜査がこのまま終結する可能性も否定できない、という点にとどまります。
これ以上踏み込んだ見通しについては、現時点では回答することができません。