「世界に一つ」のオーダー品を無断で他人に売られました。店名を出して注意喚起すると名誉毀損になりますか
オンラインで活動するクレイケーキ(観賞用ケーキ)のオーダーメイド店と、デザインの無断流用および契約違反を巡ってトラブルになっています。同様の被害を防ぐためのSNSでの注意喚起(店名の公表)が、名誉毀損や業務妨害に該当するか、また店側の主張の正当性について伺いたいです。
【詳細な事実関係】
1. 契約の前提と公約
2025年4月、当該オンラインショップ(以下、A店)の「世界にたった一つのあなただけのオリジナル制作」という記載を信頼し、ケーキのオーダー制作を依頼しました。A店はショップ説明欄にて「写真やイラスト、詳しい説明を頂ければ、もっとオリジナル感溢れるあなただけのケーキを制作できる」と、客側の持ち込みデザイン案による制作を推奨していました。
2. 契約時のやり取りと合意内容
契約前の打ち合わせにて、私は「持ち込みのデザイン画像と、文章による詳細な指示」による制作を希望し、A店は「問題ない」と快諾しました。この際、A店から「デザインを他に流用する可能性がある」「デザインを独占したいなら追加オプションが必要である」といった説明や規約の提示は一切ありませんでした。
3. 制作物の独自性と店側の認識
商品は無事完成し、A店は公式SNSにて「お客様デザインでオーダーいただきました」と明記して私が購入したケーキの写真を掲載しました。店側もこれが私のデザインであることを明確に認識していました。
4. デザインの無断流用と不誠実な回答
2026年2月、A店が私のデザインと細部に至るまで同一の商品(人物の文字部分のみ変更)を、第三者からのオーダーを受けて制作・既に販売済となっていることを確認しました。
店側に抗議したところ、
「去年の注文時に第三者への同じデザインのケーキの販売禁止や、店の公式SNSに写真掲載NGを伝えなかった私の責任」という趣旨の回答がありました。
2. 弁護士さんへ質問したいこと
今後、同様の被害を防ぐため、SNS(X等)で注意喚起を行いたいと考えています。
質問1:店名を挙げた注意喚起の法的リスク
「世界に一つと謳いながら、実際には事前の説明なく他人のデザインを再販している」という客観的事実に基づき、SNS(X等)でA店の店名を挙げて注意喚起を行うことは、名誉毀損や業務妨害に該当しますか。私としては、他の消費者が同様の被害(独自デザインが既製品化される等)に遭うのを防ぎたいと考えていますが
私が加害者として店側に訴えられるリスクがあるのなら
店名は伏せての注意喚起を検討します。
(有名店なので、恐らく写真を見ればどこのお店か分かる人は分かると思います)
質問2:表現の境界線と証拠の提示
私が先にデザインし、店にオーダーしたことを証明する商品画像や店側とのやり取りのスクリーンショットをSNS(X等)で公開し、事実関係を説明する行為は、どの程度までなら法的に許容されますか。
最終的には、このお店でオーダーした場合、同じデザインのケーキが無断で第三者に販売されるリスクがあること・そのため、オーダーしたケーキのSNS掲載は控えた方が良いことを
注意喚起して、後は投稿を目にした方の判断や行動に委ねたいと思っています。
質問3:店側の主張および行為の違法性
私が店側に、注文時に第三者への同じデザインのケーキの販売禁止や、
店の公式SNSに写真掲載NGを伝えなかったことを理由として
店が客のデザインしたケーキを無断で再販する行為は、消費者契約法上の「不利益事実の不告知」や、景品表示法の「優良誤認」に該当する可能性はありますか。
手元には、ショップ説明文、契約前のやり取り、店側の権利認識(SNS投稿)、流用商品の販売履歴、および抗議に対する回答のすべてを裏付けるスクリーンショットが揃っています。
専門家の皆様のご意見を伺いたいです。
よろしくお願いします。
質問1:
名誉毀損は「事実摘示と社会的評価の低下」が要件ですが、①事実が真実であること、②公益目的(消費者被害防止)、③表現が相当であることがあれば違法性は阻却され得ます。ただし、「詐欺」「悪質」などの評価語、断定的非難、感情的表現は「業務妨害」のリスクを高めます。安全策としては、「当時の説明内容」「再販を確認した事実」「同様のリスクがある点」を時系列で淡々と記載する方法です。(ただ、後述のように、最初からSNSを用いる方針はお勧めしにくいです。)
質問2:
スクリーンショット公開は必要最小限にしておくのが賢明でしょう。私信全文、担当者名、人格評価は避け、表示文・合意内容・再販確認に絞るべきです。画像だけで特定できる場合も注意が必要です。
質問3:
「世界に一つ」「オリジナル制作」を謳いながら再販前提の説明がなければ、景表法の優良誤認や消費者契約法の不利益事実不告知に該当し得ます。現実的な対応としては、是正・差止・再発防止要求を先行し、SNSを用いる方針については最後の手段にした方が穏当だと思われます。
髙橋 俊太様
ご丁寧に回答頂きありがとうございます!
消費者センターにも相談しようと思いますが、期待薄なので
最終的にはSNSを用いることを検討しています。
その際、店名は出さずにフォロワー向けに2つのケーキの写真を並べて似てると思う?と尋ねる程度であれば大丈夫でしょうか?
店名を出さず、評価や断定を伴わない形で写真を並べて意見を募る程度であれば、法的リスクは相対的に低いと考えられます。ただし、その場合でも、「投稿の文脈から特定の店舗を想起できないか」「盗用、流用などの評価語や誘導的表現になっていないか」「感情的な問題提起になっていないか」といった点には注意が必要です。
また、写真自体が誰の制作物か分かる場合や、過去の投稿と結びついて特定可能となる場合は、実質的に店名を出したのと同視されるリスクもあります。
私見としては、消費者センターや弁護士名での是正要請を尽くし、SNSは最後の手段として慎重に表現を選ぶことをお勧めします。