借地権付き住宅への同居提案、契約更新の不安を解消する方法は?
父より同居の提案を受けております。ただし、父の自宅は借地権付きの一戸建てであり、建物は持ち家、土地は借地、借地契約の残存期間は約25年となっています。当方としては、契約更新がなされるのか否かが不明確な状態での転居には大きな不安を感じております。特に、25年後に契約が更新されない可能性がある場合、家族(妻子)を伴っての生活設計が立てられません。そのため、父には家主様へ25年後に借地契約の更新が可能かもしくは将来的に土地の買取が可能かについて確認をお願いしております。しかし、長年の関係性が崩れることを父が懸念しており、現時点では具体的な確認に至っていない状況です。また、借地契約自体が数十年前から継続しているため、将来的に家主様の代替わりが発生する可能性も考えられます。その場合、こちらから直接連絡を取るべきかどうかについても判断に迷っており、不安を感じています。
そこでご相談ですが、借地権に関する不安を解消するためには、どのような対処方法が考えられるでしょうか。また、一般的に借地権は契約期間満了後、そのまま更新されるケースが多いものなのでしょうか。当方は40代で、妻子を持つ立場として、将来にわたって安心できる住環境を確保したいと考えています。そのため、25年後の借地契約更新が確約できることもしくは、引越し前後に土地を買取り、将来的にもその土地で居住できる状態にすることを希望しております。
お手数をおかけしますが、助言や一般的な見解などをお聞かせいただけましたら幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
>借地契約の残存期間は約25年となっている、借地契約自体が数十年前から継続している
→ ご投稿さんのご事案の場合、適用されるのはどの法律か(旧借地法か借地借家法か)、借地借家法が適用される場合だとして、一般定期借地権となっていないか(そもそも契約の更新がないことを前提とする契約か、借地借家法の更新に関する規定の適用のある契約か)等につき、まず、お父様が締結されている契約書の内容を確認の上、確かめてみる必要があるように思います。
その上で、契約書の内容や適用される法律等に基づき、今後の対応を検討なされるべきでしょう。
借地契約自体が数十年前から継続している等の事情からしますと、ご投稿さんのご事案は、借地契約が締結された時期によっては、借地借家法ではなく、旧借地法が適用されるご事案かもしれません。
※借地借家法の施行日が平成4年8月1日の関係で、平成4年7月31日以前に締結された借地契約については、依然として旧借地法が適用されます。
なお、適用される法律が旧借地法、借地借家法のいずれであったとしても、家主側の更新拒絶には正当事由が必要とされており、裁判実務上も容易には認められていません。
ただし、借地借家法が施行された平成4年8月1日以降に借地契約が締結されている場合、契約の更新がないことを前提とする一般定期借地権となっている可能性もあるので、契約内容の確認をしてみてください。
※本来、借地借家法では、契約を更新しないことを内容とする特約は、借地人に不利な特約として無効とされます。
しかしながら、存続期間を50年以上とする借地契約を締結するに際し、3つの特約(①契約の更新なし、②建物の築造による期間の延長なし、③建物買取請求をしない)を付ける、一般定期借地権を設定するこが認められています(借地借家法22条)。
【参考】借地借家法
第22条(一般定期借地権)
存続期間を50年以上として借地権を設定する場合においては、第9条及び第16条の規定にかかわらず、契約の更新(更新の請求及び土地の使用の継続によるものを含む。次条第1項において同じ。)及び建物の築造による存続期間の延長がなく、並びに第13条の規定による買取りの請求をしないこととする旨を定めることができる。この場合においては、その特約は、公正証書による等書面によってしなければならない。