婚姻取消しおよび慰謝料請求について
現在、婚姻取消しおよび慰謝料請求についての対応を検討しており、弁護士のご意見を伺いたいです。
以下、概要です。
1. 婚姻の状況
結婚日:2025年12月末
現在:別居中
2. 婚前の虚偽・争点
相手から「お金の管理ができる」と婚前に説明されて結婚した (相手が作成した資料あり)
実際には結婚後すぐに生活費や支払いの管理ができず、支払う度に豹変 (相手からの謝罪文あり)
虚偽や隠蔽が婚姻意思形成に重大な影響を与えたと考えている
虚偽の自覚が相手にあったかは不明
3. 婚姻後の影響
精神的負担が大きく、日常生活や仕事に支障
心療内科に通院しており、診断書あり
4. 現状の行動
婚姻の虚偽・破綻を知ってから3か月以内に調停申立て可能
5. 相談したいこと
婚姻取消しの可能性および手続きの進め方
慰謝料請求の可能性と相場
何卒よろしくお願い申し上げます。
相手がプロポーズ前に作成した資料には、「経済的に安心して欲しい」「お金の管理はできている」「これが自分の公約である」とまで明記されており、それが結婚の判断材料となりました。
詐欺による婚姻取消しの主張は一般的に珍しく、公表されている裁判例も(否定・肯定を問わず)ごく僅かしかありません。過去の裁判例としては、年齢のサバ読みや過去の重大な疾患を隠していたといった事案で取消しが認められたケースはあるようですが、私見としては、単に経済力や生活能力を「盛って」いた程度では取消し原因といえるかどうかは微妙であり、慰謝料についても同様ではないかと思います。弁護士へ直接相談して、詐欺取消しといえるかどうかを検討してもらった方がよいでしょう。
なお、婚姻取消しの効果は遡及しないとされ(民法748条1項)、民法749条で離婚の諸規定(財産分与等)が準用されていることからも明らかなとおり、婚姻取消しは実質的に離婚と変わりません(取消しまでの婚姻関係が否定されるわけではないので、「離婚歴はない」が「婚姻歴はある」ことになります)。戸籍の記載も、婚姻無効であれば婚姻による戸籍変動そのものが戸籍訂正されるのに対し、婚姻取消しでは離婚と同じ扱いとなる(むしろ「取消し」の記載が残るため異常性が際立つ)ことにも留意する必要があります。
記載された事実関係であれば、相手方が婚姻関係を解消したくないと主張したとしても、別居に踏み切って調停・訴訟を経れば、離婚が認められる可能性はありそうです。その点も含め、弁護士へ依頼して進めた方がよいと思われます。