解約申出書の「従前の合意に優先する」という条項の法的射程について

賃貸借契約の解約に際し、管理会社から送られてきた「解約申出書」の中に、「本書面は、口頭または書面による従前の合意・説明に優先して効力を有するものとし、本誓約に基づく債務は、実際の退去および明渡完了まで消滅しないものとします。」
という条項があります。この条項についてお伺いします。

質問:一般論として、このような「従前の合意に優先する」という文言は、

① 当該解約申出書(誓約書)に関する合意関係にのみ効力が及ぶと解されるのか、

それとも

② 既存の賃貸借契約書の内容(原状回復義務等)にも影響を及ぼし得ると解されるのか、

どちらの理解が妥当でしょうか。

個別事案の判断ではなく、一般的な契約解釈としてのご意見を伺えれば幸いです。

指摘されている部分の文言からすると、新たな合意がされれば、それが特約となり、従前の合意より優先するという趣旨で記載されているのだろうと思います。

しかし、そもそも、当該書面において、どのような合意をしたのか、それが本来の賃貸借契約書における解約に関する規定と抵触するのかをまず検討する必要があります。
また、当該書面に何についてどのような表現で記載されているかによって、結論が正反対となる可能性はありますし、「申出書」の性質が、当事者間の合意成立を意味するのかどうかという点も問題となります。

ご回答ありがとうございます。

補足として申しますと、オーナーチェンジ後、新管理会社から再契約および保証会社加入を求められましたが、これを機に退去を決め、今月初めにメールで「3月末退去」を申し出ました。

その際、「保証会社に加入しないのであれば、3月末までの家賃を一括前払いしてほしい」と言われ、すでに全額前払い済みです。

その後、管理会社から送付された「解約申出書」には、以下の記載がありました。

①本書面をもって賃貸借契約の解約申出を行い、解約日を3月末とすること
②退去期日の延期は一切求めないこと
③保証会社に加入しない代替措置として本書面を提出し、賃料を前払いすること
④解約日までの賃料2か月分を今月中に一括前払いすること
⑤ 本書面は、口頭または書面による従前の合意・説明に優先して効力を有するものとし、本誓約に基づく債務は、実際の退去および明渡完了まで消滅しないものとすること

このような⑤の「従前の合意に優先する」という条項は、当該解約申出書(誓約書)に関する合意関係にのみ効力が及ぶと解されるのか、それとも既存の賃貸借契約書の内容(原状回復義務等)にも影響を及ぼし得るのか、どのように解されるのが一般的でしょうか。

より詳細な点については、現物を持参して面談の相談をうけることをおすすめします。
なお、ご記載の文章だけからすると、当該「解約申出書」には、原状回復については触れられていないので、特段新たな合意はされておらず、賃貸借契約書記載の条項が存続しているように感じます。

ご回答ありがとうございました。
大変参考になりました。